2020年05月28日

toujyouka016.jpg 最後の主張は「旧姓使用でじゅうぶん」

5月12日エントリの続き。

アベマプライムへの出演で、ひさびさにメディアに
露出した選択的夫婦別姓の反対派八木秀次氏ですが、
最後の主張は「旧姓使用でじゅうぶん」です。
結局それかという感じです。

「現状のまま導入すれば膨大な労力が?「選択的夫婦別姓」を阻む日本の戸籍制度の課題とは」

 
その上で八木氏は「今の制度を維持しながら
不便を解消していくことを考えると、
戸籍上は同姓としながら、職業上、あるいは社会生活上は
旧姓を通称として使用できるように
していくのが最も現実的な解決策だと思う。
民法や戸籍とは離して、労働法制の問題として
通称使用を認めるように持っていくことが必要だ」とした。


旧姓使用では苗字の問題を解決するのに
ふじゅうぶんなことは何度もお話しています。
旧姓使用が認められる企業は、
全体の半分にも満たないです。

「旧姓使用の状況に関する調査」

旧姓使用の状況(企業規模別)

旧姓使用が認められているとしても、
その範囲は限られていることが多いです。
どのような場面でも旧姓を使いたい要求は
たいして満たされないということです。

「やはり旧姓使用はかぎられている」


昨年の11月に住民票、マイナンバーの
旧姓併記が導入
されました。
それでもこれによって新たに旧姓使用を
認めるようになった企業や役所は
ほとんどなかったのでした。

「効力はたいしてない住民票の旧姓併記」

依然として旧姓使用は苗字の問題の解決に
ふじゅうぶんな状況が続いているわけです。




かりに旧姓使用のできる範囲が大幅に広がって、
不自由がいまよりずっと少なくなったとしても、
ふたつの名前を使い分ける煩雑さや、
苗字にともなうアイデンティティの問題は
相変わらず解決しないです。

旧姓使用では解決しない苗字の問題は
かならず残るわけで、本質的かつ簡潔な解決は
選択的夫婦別姓の導入になります。


八木秀次氏は「労働法制の問題として
通称使用を認めるように持っていくことが
必要だ」と言っています。
ここに苗字の問題に関する八木秀次氏の
(というか、多くの選択的夫婦別姓の反対派に
見られる)認識が現れていると思います。

結婚改姓の不利益を避けたいのは、
職業上のキャリアの問題でしかないと、
八木秀次氏は(「旧姓使用でじゅうぶん」と
主張するほかの反対派(非共存派)も)
思っているのでしょう。

このような認識を持っているがゆえに、
名前使い分けの煩雑やさアイデンティティの問題を
かえりみないことになるものと思います。


それでも「労働法制の問題として」と
言っているので、旧姓使用を広く定着させるには
法的拘束力、法的強制力が必要だと、
八木秀次氏は思ってはいるのでしょう。

八木秀次氏は「旧姓使用の拡大が現実的」と
言うなら、ぜひ自分の主張が現実になるよう、
旧姓使用を定着させるための法的整備に、
力を尽くしていただきたいと思います。

posted by たんぽぽ at 22:10 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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