2020年06月02日

toujyouka016.jpg 選択的夫婦別姓に賛成増の令和世代

最近のいくつかの調査は、3年ほどのあいだに、
選択的夫婦別姓に対する理解が世論のあいだに
広まっていることを、示していると思います。

 
2020年1月の朝日新聞の世論調査では、
選択的夫婦別姓に賛成が69%、反対が24%でした。
2017年から大幅に賛成が増えています。

「選択的夫婦別姓・増えていく賛成」



2020年2月のJNNの世論調査では、
選択的夫婦別姓に賛成が72%、反対が19%です。
朝日新聞の調査と同じくらいの割合です。

「JNN・選択的夫婦別姓の世論調査」



2020年3-4月の谷口研究室と朝日新聞の
共同調査
では、自民党支持層にかぎっても、
選択的夫婦別姓に賛成の割合は、
2017年から急激に増えています。

「夫婦別姓と同性婚・自民支持層でも賛成増」



このように最近になって急激に
選択的夫婦別姓に対する理解が広まった
ゆえんとして、「平成のおとなたち」から
「令和のこどもたち」の時代になった
ということがあるかもしれないです。


「令和のこどもたち」は「平成のおとなたち」より
生活の課題や家族・ジェンダー問題に対して
意識も理解もあると考えられます。

そのあらわれとして、2019年の参院選では、
とくに1人区で若年層の女性ほど女性候補者に
投票した割合が高くなっています。

「立憲野党は若年女性から票を取れ」



女性候補者たちは生活や家族・ジェンダーの
課題に積極的になったので、
「自分たちの課題を解決する」と
女性有権者から思われたと考えられます。

最近では夫婦別姓やワンオペ育児など、
課題や悩みにぶつかり、政治を変えるしかない
というやむにやまれぬ思いから
女性が立候補するようになってきた。
その思いが「自分たちの問題だ」と
女性の有権者に響いて、支持が集まったのだろう。


このつぎは、「令和のこどもたち」は
なぜ「平成のおとなたち」より生活の課題や
家族・ジェンダー問題にかくも理解が
あるのか、という問題が出てきます。

2019年の参院選・新潟選挙区で、
野党統一候補の打越さく良氏に投票したのは、
20代では女性が64%、男性が32%でした。
ジェンダー比は2:1というすさまじさです。

記事でやや情報がくわしい打越さく良は、
20代: 女性64%、男性32%
30代: 女性56%、男性34%
40代: 女性56%、男性43%
と、若年層ほど男性より女性のほうが、
得票率が顕著に高くなっています。

このときの「20代の女性」は民主党政権時代には
選挙権がなかった人たちがほとんどです。
2009年の劇的な政権交代のときは、
だれも選挙権を持っていなかったです。
2012年の安倍政権が誕生した衆院選のときも、
選挙権がなかったかたが大半です。

「平成のおとなたち」は「民主党政権の悪夢」が
いまだに記憶に鮮明な人も多いのでしょう。
その記憶や感情も「20代の女性」や「令和のこどもたち」
とは共有できないということです。


そして「20代の女性」は自分が選挙権を
持つようになってから、安倍政権が続いています。
自民党・安倍政権の生活の課題に対する
関心のとぼしさや、家族やジェンダーに対する
因習・反動的な理念や政策のもとで
ずっと暮らしているということです。

このような自民党・安倍政権の体質は、
「平成のおとなたち」にとっては
自分の身に降りかかるものが少なく、
さほど気にならないのかもしれないです。

「20代の女性」「令和のこどもたち」は、
自分たちが被害を受けるゆえに、自民党・安倍政権に
批判的になっていることも考えられます。

posted by たんぽぽ at 22:21 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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