ダーウィンの進化論を誤用して
憲法改正を正当化しようとした、
自民党広報のツイートについてです。
「自民党憲法改正漫画【教えて!もやウィン】「ダーウィンの進化論から学ぶこととは?」に批判殺到」
今回は自然科学と関係ないところを見てみます。
「生き残るのは変化できる者」と、
言っているくだりです。
【教えて!もやウィン】
— 自民党広報 (@jimin_koho) June 19, 2020
第1話 進化論 A「進化論」
(続く)https://t.co/bpvswQGEL4 #憲法改正 #もやウィン #4コマ漫画 pic.twitter.com/wpNFW59ey9
日本が「変化できる者」なら、
ジェンダー平等をもっと重視・推進するし、
選択的夫婦別姓や同性結婚くらい
とっくに導入しているでしょう。
とくに選択的夫婦別姓は法制審議会の
答申から24年が経過しています。
2020年の現在、選択的夫婦別姓を
実現できていないのは世界中で
ほぼ日本だけとなっています。
とっくになすべき変化をしていなくて
世界的に「ガラパゴス」となった日本は、
「変化できない者」の典型だと思います。
かように日本を「変化できない者」にしている
最大の元凶は、日本社会にはびこる
因襲・反動的な家族・ジェンダー観です。
そして自民党はその因襲・反動を担う
中心的存在であり続けています。
そんな自民党が「生き残るのは変化できる者」
なんてしたり顔で説いたところで、
「なにをかいわんや」というものです。
20世紀の末から21世紀にかけては、
家族問題やジェンダー平等を重視し
実現することは、欧米の民主主義国の課題でした。
これらの必要な「変化ができた国」は、
まがりなりにも出生率が上昇するなど、
21世紀の後半も「生き残る者」になりそうです。
日本のような「変化ができない国」は、
出生率が回復せず人口減少と高齢化が進むなど、
21世紀の後半は「生き残れない者」に
なる可能性が高まっています。
付記:
同様のことを思ったかたはすでにいました。
「変化が必要なら、選択的夫婦別姓や
同性結婚をなぜ前向きに議論しないのか」
というコメントが、news23で出ています。
#news23
— 但馬問屋 (@wanpakuten) June 22, 2020
小川アナ「環境に合わせて変化が必要というなら、例えば夫婦別姓とか同性婚などには、なぜ前向きに議論されないのか」
星 浩氏「解釈がかなり偏っていて説得力がない」
…古色蒼然とした自民党改憲草案を出していて、「時代の変化に対応できるもの」だなんて、どんな頭してんだよ。 pic.twitter.com/cnrwddE9mR