2020年08月09日

toujyouka016.jpg 安易に緊急避妊薬を使う考えに流れる?

7月31日エントリの続き。

緊急避妊薬を容易に入手できることを
要望する署名は、NHKの『おはよう日本』で
産科医が緊急避妊薬に反対する意見が
衝撃的だったことがあります。

 

反対派の産科医氏に言わせると、
「若い女性は性教育を受ける機会がないから、
安易に緊急避妊薬を使う考えに流れる」そうです。


女性が性衝動を起こす生物学的条件を
何度かお話していますが、女性にとって性行為は
とても慎重を期するものです。

「性衝動の生物学的条件」

これら3つは、すべてを満たす必要があります。
ひとつでも欠けると、女性はセックスに消極的になります。

1. 自分自身の生活レベルから見てもうひとりの生命を背負って
生きてゆくことが可能かどうかの生活レベル判定です。

2. 相手となる男性の適応度がある程度以上に高いかどうかをもとにした
遺伝子継承可能性についての遺伝子選別(配偶者選択)です。

3. 相手となる男性がその生活をサポートしてくれるか
どうかを判断するための愛情確認です。


妊娠した際の生物学的負担や、
出産後の育児に対する負担や経済的負担を考えれば、
緊急避妊薬を飲む必要のある事態は、
女性にとってとても恐ろしいことです。
何度も繰り返し経験したくないでしょう。

緊急避妊薬が容易に手にはいるように
なったくらいで、「次も使えばいいと
安易に考える」なんてことなど
あるはずないだろうというものです。


この「安易に緊急避妊薬を使う」という意見に
同調する人も、残念ながらいると思います。
実際、緊急避妊薬に反対する人たちは、
よく持ち出す理由だと思います。

彼らはどうやって、女性が性衝動を起こす
生物学条件に真っ向から反することが
起きると考えるのかと思います。

反対する人たちはほとんどが男性です。
そして男性が性衝動を起こす
生物学的条件はハードルが低いです。
男たちは比較的容易なことで
セックスをしたがるということです。

これらのうちどちらかひとつでも満たせばよく、
ひとつが欠けているだけなら、男性はセックスに積極的になります。

A. 男性の性衝動は、能動的、攻略的なものであり、
女性の子どもを産む育てる能力
(fertility:ファーティリティ、妊孕性)について
無意識のうちになされる評価によって湧き起こる

B. ファーティリティの現在からの積分である
フィカンディティ(ficundity:フィカンディティ、
これからどのくらい子供を産めそうか)という観点


彼ら反対派の男性たちは自分がセックスを
やりたがるので、女性もきっとそうだろうと
思っているのかもしれないです。

このように生物学的なことが問題で、
性が深く関わっているときこそ、
「男と女は違う」と声を大にして主張したいです。

posted by たんぽぽ at 18:37 | Comment(2) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
「女性が性衝動を起こす生物学条件」について有象無象の素人が理解していないならともかく産婦人科医団体のそれなりの地位にある方が把握していないようなことをテレビでコメントしちゃうのが(男性である私から見ても)悲しい世の中です。
Posted by 横浜駅取材班 at 2020年08月09日 23:30
横浜駅取材班さま、
こちらにコメントありがとうございます。

>産婦人科医団体のそれなりの地位にある方が

お医者でも「とんでも」や非科学に走ることは、
残念ながら少なからずあるようです。

加えて医学業界はジェンダーに関しては、
因襲・反動的なことが多いです。

となれば、くだんの産科医のような
ジェンダー差別的な非科学を信奉するお医者がいても、
珍しいことではないかもしれないです。
とてもゆゆしいお話ではありますが。
Posted by たんぽぽ at 2020年08月10日 20:25
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