2020年09月18日

toujyouka016.jpg 第二次夫婦別姓訴訟・二審も原告敗訴

夫婦別姓訴訟のひとつの控訴審が
9月16日に広島高裁で原告敗訴の
判決が出されるという悲報があります。

「第二次夫婦別姓訴訟、広島高裁も請求棄却…「国会は謙虚に耳を傾け、真摯な議論を」と言及」
「夫婦別姓、二審も原告敗訴」

 


夫婦同姓を義務付けた民法の規定は、
法の下の平等を定めた憲法に反するなどとして、
広島市の医師、恩地いづみさんが
国を相手に損害賠償を求めた訴訟(第二次夫婦別姓訴訟)で、
広島高裁は9月16日、原告の訴えを
棄却する判決を言い渡した。

第二次夫婦別姓訴訟は、東京地裁、
同地裁立川支部でも提訴されたが、
いずれも原告の訴えは棄却されて、
現在は東京高裁で訴訟がおこなわれている。
控訴審判決は、広島高裁が初めて。


これは4件ある夫婦別姓国賠訴訟のうち
2番目に提訴されたものです。
「第二次夫婦別姓訴訟」という、
2015年にあの最高裁大法廷回付が
出た訴訟を継承するものです。

「もうひとつの夫婦別姓訴訟」

この訴訟は第一審は広島、東京・立川、
東京本庁と3ヶ所で審理されています。
今回の控訴審は広島でなされたものです。

3つの裁判とも、控訴審が結審したことを
7月18日エントリと7月19日エントリで
わたしはお話しています。

「わたしたちはこの訴訟に必ず勝ちます」
「第二次夫婦別姓訴訟控訴審・即日結審」


原告団はとうぜん最高裁で争うかまえです。
政権が奇しくも安倍から菅になりましたが、
これは最高裁判決に影響はあるか
という問題があります。

おそらくどうにもならないでしょう。
安倍から菅になったところで、
自民党の因襲的体質は変わらないどころか、
強化された感さえします。

そんな政権を最高裁が意識するとしたら、
判決もこれまでの夫婦別姓訴訟と
なんら変わらない可能性が高いです。



政権交代して立憲民主党中心の政権が
誕生すれば、最高裁判決が変わって
夫婦同姓の強制が違憲となる可能性が高いです。
それでも立憲民主党は政権獲得から
いまだかけ離れたところにいるのが現状です。

現状で最高裁判決が変わる可能性が
高まることがあるとしたら、
選択的夫婦別姓を認めないことで
日本が国際社会から制裁を
受けた場合だと思います。

現時点でもっとも蓋然性が高いのは、
IOC(国際オリンピック協会)が、
人権侵害を理由に、日本のオリンピックの
参加権や開催権を制限や
停止することでしょうか。

そんなことにでもなれば、最高裁判所も
下級裁判所も、手のひらを返したように
「社会状況が変わった」とか
「国民の理解が進んだ」とか
きゅうにものわかりのいいことを言って、
夫婦同姓の強制を違憲とするかもしれないです。

posted by たんぽぽ at 21:22 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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