早稲田大学の棚村政行教授と「選択的夫婦別姓・
全国陳情アクション」の合同による、
選択的夫婦別姓のアンケートです。
「20〜50代の7割が賛成!47都道府県「選択的夫婦別姓」全国意識調査の概要」
「47都道府県「選択的夫婦別姓」意識調査レポート」(PDF)
設問1の結果についてもっとくわしく見ていきます。
設問1:「結婚の際の姓のあり方」について
あなたのお考えに一番近いものをお選び下さい。
@自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦も同姓であるべきだ。
A自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない。
B自分は夫婦別姓が選べるとよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない。
Cその他、わからない
ここでは1.が選択的夫婦別姓に反対、
2.と3.が選択的夫婦別姓に賛成になります。
選択的夫婦別姓は「他人の選択」を
どう考えるかなので、「自分の選択」は
どうあっても関係ないからです。
11月22日エントリでお話した、
選択的夫婦別姓に賛成が7割というのは、
この2.と3.を合わせた数字ということです。
このアンケートも年齢やジェンダーによって
わけた数字を出しています。
ジェンダー別に見ると、選択的夫婦別姓に
「賛成」は、女性は約8割、男性は6割程度です。
「反対」は男性は20%程度、女性は7%ほどです。
選択的夫婦別姓に賛成は「女性>男性」、
反対は「男性>女性」というジェンダー差が
はっきりしていることがわかりました。
現状は婚姻の96%のケースで女性が結婚改姓します。
それゆえ女性は望まない結婚改姓の
問題に直面しやすいです。
また実際に結婚改姓したかたでも、
改姓の不便さを実感することが多いです。
「結婚改姓を喜ぶ女性はいないらしい」
「結婚改姓していいことはなかった」
それゆえ女性の場合、自分が結婚改姓を
したくないかたもちろんですが、
結婚改姓したかたでも、他人には結婚改姓しない
選択肢があってほしいと考えるかたが
ほとんどということだと思います。
男性の場合、「相手の女性が自分の
名字に結婚改姓して夫婦同姓」というのが、
既得権になっているのでしょう。
そうした既得権に安住する男性の場合、
選択的夫婦別姓の導入によって
自分の相手の女性が「結婚改姓したくない」
「旧姓にもどしたい」と言い出す可能性が
あることを懸念するものと思います。
「選択的夫婦別姓・反対派の「正体」」
「女性が改姓するから実質考えなくていい?」
そうした男性が選択的夫婦別姓に反対で、
男性全体の20%程度になるのでしょう。
それでも男性で選択的夫婦別姓に
賛成するかたは男性全体の6割程度です。
問題なく「賛成多数」になります。
自分の結婚相手に改姓させるために、
他人さまにも一律夫婦同姓を強制するという
自己中心的もはなはだしい男性は、
全体から見れば少数と言えます。