早稲田大学の棚村政行教授と「選択的夫婦別姓・
全国陳情アクション」の合同アンケートです。
今回は設問1の選択的夫婦別姓の賛否の
世代差を見ていきたいと思います。
「20〜50代の7割が賛成!47都道府県「選択的夫婦別姓」全国意識調査の概要」
「47都道府県「選択的夫婦別姓」意識調査レポート」(PDF)
設問1:「結婚の際の姓のあり方」について
あなたのお考えに一番近いものをお選び下さい。
@自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦も同姓であるべきだ。
A自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない。
B自分は夫婦別姓が選べるとよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない。
Cその他、わからない
このアンケート調査は、20代、30代、40代、50代の
4つの世代カテゴリーにわけています。
男性、女性のいずれも、世代が上がるほど
ほぼ単調に選択的夫婦別姓に
「賛成」が減って「反対」が増えています。
このあたりは、イメージ通りだと思います。
女性の場合、選択的夫婦別姓の賛否の
世代依存は小さくなっています。
世代に関係なくほぼ一定とみなせるくらいです。
女性の20代の「反対」は6.3%、
50代は8.8%で差は2.5ポイントです。
「賛成」(設問1で2.と3.の合計)も20代と50代とで
5ポイントの差となってます。
男性は選択的夫婦別姓の賛否の
世代依存はより顕著となっています。
男性の20代は選択的夫婦別姓に
「反対」は13.4%、50代は23.4%で
10ポイント程度の差があります。
「賛成」は20代は70.6%、50代は58.4%で
12.2ポイントの差があります。
男性も女性も世代が上がるにつれて
「夫婦は同姓でなければならない」という
旧来の因襲的な家族観にこだわる人が
多くなることは考えられます。
これに加えて男性の場合、結婚相手の女性に
改姓させて自分の名字を名乗らせる
既得権を意識するものと思います。
男性は世代が上になると婚姻率も
高いでしょうから、自分の妻が
旧姓に戻すことが受け入れられない人が
多くなるものと思います。
女性の場合、若年層はもちろんでしょうか、
もっと上の世代のかたでも、
結婚改姓に理不尽や負担を感じている
ということだろうと思います。
結婚改姓の不満は上の世代からあって、
最近になって顕著になったのではない、
ということではないかと思います。