選択的夫婦別姓の記述の大幅な後退について、
「自民党は政策決定プロセスで強力に
反対する議員がいると法案が止まってしまう」と
述べているツイートがあります。
自民党内でも議論が始まり実現が間近に迫る選択的夫婦別姓ですが全力でこの動きを止めてるのが下記自民党保守派議員たちです。自民党は政策決定プロセスで強力に反対する議員がいると法案が止まってしまうのです。つまり彼らが全員落ちればすんなりこれ実現します。全力で皆さんこれ拡散してください。 https://t.co/4CXGq9eZli
— 津田大介 (@tsuda) December 10, 2020
わたしはそれと同じ趣旨のことを
2002-03年ごろに言っていましたよ。
自民党は法務部会という党内の会議で、
選択的夫婦別姓法案を握りつぶし、
提出の阻止を続けていました。
「自民党法務部会の実態 民法改正法案提出阻止の現場」
この会議では反対派(非共存派)議員たちは、
感情むき出しでヒステリックな
議論と呼べない態度で反対していました。
まさに今回の男女共同参画基本計画における
選択的夫婦別姓の議論と同様です。
そこでの、別姓反対派議員たちの態度が、
まことに百家争鳴というか、じつにすさまじいのです。
景気が悪いのに、こんなくだらないことで時間をかけるなと、
地元の支持者から言われているからと、会議をやめたがるのとか、
国柄を変える大問題だと大騒ぎしたりとか、そんな調子です。
いやいや、こんなのはまだおだやかなほうです。
「これが議論か?」と言いたくなるような、
ケンカ腰の反対派議員もいるから、いやになってしまいます。
たとえば、賛成派議員の欠席が多いときに、
「みなさん忙しいから...」と、賛成派のひとりが弁明すると、
「じゃあ、反対派はひまだというのか?」などと、
言いがかりをつけてくれたりします。
さらには「(賛成派の)だれが何を言うか、もう顔を見ただけでわかる。」と
一喝して一同をだまらせるとか、もっとひどいのになると
「オレの目の黒いうちは、別姓など絶対に許さない」などと、
ストレートに言ってのけたりとか、むきだしの敵対心を
隠そうともしないのもいるくらいです。
2002-03年ごろの自民党では、
「事前審査、承認制度」というシステムが
設けられ、政府提出の法案はかならず
法務部会で承認を得ると決まっていました。
よってこの部会で反対された法案は、
絶対に国会に提出されないことになります。
「強力に反対する議員がいれば、
政策決定はそこで止まる」ということです。
選択的夫婦別姓はまさしく上述のように
がんめい極まりない反対派(非共存派)議員が、
かかるシステムを利用して、
提出を止めていた法案ということです。
最初のツイートは「彼ら(反対派議員たち)が
全員落ちればすんなりこれ(選択的夫婦別姓)
実現します」とも言っています。
これも2002-03年ごろにわたしは
同じようなことを言っていましたよ。
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)議員は、
ヒステリックでがんめい極まりなく説得不能です。
それでいて影響力は絶大で、彼らが反対すれば
それはかならずまかり通ります。
それゆえ上述のように法務部会での
反対をさせないためには、政策決定の場から追い出す、
つまり選挙で落選させる以外にない
(もっと言えば「自民党を下野させる必要がある」)と、
当時のわたしも思っていました。
最初のツイートは選択的夫婦別姓の
反対派(非共存派)議員が落選すれば、
簡単に法案は可決するとも言っています。
これも2002-03年ごろも似たような状況でした。
野党議員全部と、自民党の推進派議員、
賛成派議員を合わせれば、選択的夫婦別姓に
賛成は国会で過半数でした。
反対派(非共存派)議員に法案提出の妨害が
できなくなれば、選択的夫婦別姓法案は
容易に実現する状況だったと言えます。