2020年12月24日

toujyouka016.jpg 反対派が阻止する選択的夫婦別姓

今回の男女共同参画基本計画における
選択的夫婦別姓の記述の大幅な後退について、
「自民党は政策決定プロセスで強力に
反対する議員がいると法案が止まってしまう」と
述べているツイートがあります。

 


わたしはそれと同じ趣旨のことを
2002-03年ごろに言っていましたよ。
自民党は法務部会という党内の会議で、
選択的夫婦別姓法案を握りつぶし、
提出の阻止を続けていました。

「自民党法務部会の実態 民法改正法案提出阻止の現場」

この会議では反対派(非共存派)議員たちは、
感情むき出しでヒステリックな
議論と呼べない態度で反対していました。
まさに今回の男女共同参画基本計画における
選択的夫婦別姓の議論と同様です。

そこでの、別姓反対派議員たちの態度が、
まことに百家争鳴というか、じつにすさまじいのです。
景気が悪いのに、こんなくだらないことで時間をかけるなと、
地元の支持者から言われているからと、会議をやめたがるのとか、
国柄を変える大問題だと大騒ぎしたりとか、そんな調子です。

いやいや、こんなのはまだおだやかなほうです。
「これが議論か?」と言いたくなるような、
ケンカ腰の反対派議員もいるから、いやになってしまいます。
たとえば、賛成派議員の欠席が多いときに、
「みなさん忙しいから...」と、賛成派のひとりが弁明すると、
「じゃあ、反対派はひまだというのか?」などと、
言いがかりをつけてくれたりします。

さらには「(賛成派の)だれが何を言うか、もう顔を見ただけでわかる。」と
一喝して一同をだまらせるとか、もっとひどいのになると
「オレの目の黒いうちは、別姓など絶対に許さない」などと、
ストレートに言ってのけたりとか、むきだしの敵対心を
隠そうともしないのもいるくらいです。


2002-03年ごろの自民党では、
「事前審査、承認制度」というシステムが
設けられ、政府提出の法案はかならず
法務部会で承認を得ると決まっていました。

よってこの部会で反対された法案は、
絶対に国会に提出されないことになります。
「強力に反対する議員がいれば、
政策決定はそこで止まる」ということです。

選択的夫婦別姓はまさしく上述のように
がんめい極まりない反対派(非共存派)議員が、
かかるシステムを利用して、
提出を止めていた法案ということです。


最初のツイートは「彼ら(反対派議員たち)が
全員落ちればすんなりこれ(選択的夫婦別姓)
実現します」とも言っています。
これも2002-03年ごろにわたしは
同じようなことを言っていましたよ。

選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)議員は、
ヒステリックでがんめい極まりなく説得不能です。
それでいて影響力は絶大で、彼らが反対すれば
それはかならずまかり通ります。

それゆえ上述のように法務部会での
反対をさせないためには、政策決定の場から追い出す、
つまり選挙で落選させる以外にない
(もっと言えば「自民党を下野させる必要がある」)と、
当時のわたしも思っていました。


最初のツイートは選択的夫婦別姓の
反対派(非共存派)議員が落選すれば、
簡単に法案は可決するとも言っています。

これも2002-03年ごろも似たような状況でした。
野党議員全部と、自民党の推進派議員、
賛成派議員を合わせれば、選択的夫婦別姓に
賛成は国会で過半数でした。

反対派(非共存派)議員に法案提出の妨害が
できなくなれば、選択的夫婦別姓法案は
容易に実現する状況だったと言えます。

posted by たんぽぽ at 23:00 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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