早稲田大学の棚村政行教授と「選択的夫婦別姓・
全国陳情アクション」の合同アンケートです。
「20〜50代の7割が賛成!47都道府県「選択的夫婦別姓」全国意識調査の概要」
「47都道府県「選択的夫婦別姓」意識調査レポート」(PDF)
このアンケートの設問3は、「選択的夫婦別姓が
認められないために、結婚をあきらめたり
事実婚にしたことがあるか?」です。
これは選択的夫婦別姓の実現を求めるかたに
とっては関心のあるところです。
夫婦同姓の強制が大きな障害となったかたが
大半だと思われるからです。
それでも、夫婦同姓の強制のせいで
結婚を断念したかについて
調査されることはあまりないと思います。
選択的夫婦別姓についての今回の
合同アンケートで、このような
あまり調べられないことに焦点を
置いたのは好ましいことです。
夫婦別姓を選択できないので、
結婚の断念や事実婚の経験がある、
というかたは7000人中94人です。
全体の1.3%になります。
この数字を大きいとするか、小さいとするかは、
意見がわかれるかもしれないです。
アンケートの主催者は1.3%を
じゅうぶん大きいと考えています。
国の制度の欠陥のせいで結婚が妨害される
と考えると、これだけ経験者がいれば
十分深刻ということなのでしょう。
そして今回の調査では、事実婚を選択した
カップルだけでなく、結婚そのものを
諦めざるを得なかった人もいるはずという想定のもと、
「別姓が選べないために結婚を諦めたことや、
事実婚を選択したことがありますか」という問いを設け、
「ある」という回答を集計しました。
その数、なんと7,000人中94人!
改姓を強制する現在の制度が、
結婚という人生の大きな選択を1.3%も
妨げているというのは衝撃的です。
わたしの印象を言わせれば、
この1.3%は案外少ないと思います。
多くの場合、法律婚で得られる権利は
大きいので、望まない結婚改姓に
不満や負担はあるけれど婚姻届けは出す、
ということなのだろうと思います。