男女共同参画の基本計画で、選択的夫婦別姓に
関する記述が大幅に後退したことですが、
こんなひどい内容で自民党の推進派議員は
なぜ妥協したのかと思います。
「選択的夫婦別姓・予想以上の後退」
12月15日の時事通信によると、
これで選択的夫婦別姓の「具体的な制度検討に
入れる」と考えたからだとあります。
「自民、選択的夫婦別姓削除し了承 男女参画計画、18日にも閣議決定」
推進派からは「(5年前に策定した)
第4次計画より後退と受け取られる」と
批判の声が上がる一方、選択的夫婦別姓の
「具体的な制度検討に入ることができる」と
容認する意見も出たため、了承に至った。
なぜに自民党の推進派議員の中には
こう考えた人がいるのかと思います。
了承された記述は「さらなる検討を進める」と
なっているからでしょうか?
これを具体的な制度検討に入ることの
根拠としたのかもしれないです。
当初案に入っていた「選択的夫婦別氏(姓)」の
文言は削除され、「夫婦の氏に関する
具体的な制度の在り方に関し、
さらなる検討を進める」との表現で決着した。
そうだとしたら、わたしはとても楽観的で
ナイーブな考えかただと思います。
わたしの予想では、自民党の反対派議員は、
いままでと同様、選択的夫婦別姓について
議論をすること自体に、ふたたび反対するように
なるのではないかと思います。
反対派(非共存派)議員たちが、
選択的夫婦別姓の議論をしたがらないのは、
長いあいだ自民党内で議論をご法度に
してきたことなどからあきらかです。
「選択的夫婦別姓の具体的な制度検討」なんて
第5次男女共同参画基本計画の文言を決めるより
もっと「危機的」なことに、反対派議員たちが
応じるとは、とても思えないです。
第5次男女共同参画基本計画で
「さらなる検討を進める」と記述したことを
根拠に持ち出しても、たいして意味はないでしょう。
そんな記述など、反対派(非共存派)議員は
あっさり無視するだけだと思います。
くだんの文言は反対派(非共存派)議員たちが
そう記述させたと主張しても、
やはり簡単に無視すると予想します。
この程度の「ご都合主義」など、
反対派(非共存派)議員たちにとっては、
なんでもないことだからです。
男女共同参画基本計画には法的拘束力がなく
かならずしも実行しなくても
深刻な問題にはならないものです。
それゆえなおさらたやすく彼ら反対派議員たちは、
無視できると思います。
かりに具体的な選択的夫婦別姓の制度検討に
入れたとしても、そこで反対派議員たちが
どんな対応をするかは、言わずもがなと思います。
反対派(非共存派)議員たちは
がんめいきわまりなく、徹底して非妥協的、
自分たちの家族イデオロギーを
押し付ける以外に念頭にないという、
男女共同参画基本計画の議論と同じように
なることは容易に予想がつきます。
具体的な制度設計ともなれば、
男女共同参画の議論よりも、さらに猛烈な
反発や抵抗を、反対派(非共存派)議員たちは
示すことが予想されます。
自民党の推進派議員たちも、
今回の男女共同参画の一連の議論で、
反対派(非共存派)議員たちの異様で
攻撃的な態度を、見てきたと思います。
それでなお「具体的な制度検討に入れる」と
思えるというのは、どういう発想をしたら
そうなるのかと思うところです。
自民党の推進派議員たちには、
党内の反対派(非共存派)議員たちを制して
選択的夫婦別姓を実現させるだけの
力量も戦略もなさそうに、わたしは思います。
反対派(非共存派)議員たちの猛烈な抵抗を前に
なにもできないという、これまでどおりの
状況を繰り返すだけと思われます。
今回の男女共同参画の基本計画に
対する閣議決定で、自民党の推進派議員たちに
関してわたしが思うことです。