2021年02月18日

toujyouka016.jpg 離婚後300日の嫡出推定規定・見直しへ

「離婚から300日以内に産まれた子は
前夫の子」と推定する現行民法が
見直されることになりました。

「「嫡出推定」見直しへ、無戸籍児解消めざす 法制審試案」
(はてなブックマーク)

法制審議会が2月9日に
答申の中間試案を出しています。

 
出生時の婚姻状況などをもとに
子の父親を決める民法の「嫡出(ちゃくしゅつ)
推定」制度について見直しを進めている
法制審議会(法相の諮問機関)の部会は
9日、答申の中間試案をまとめた。

「離婚から300日以内に生まれた子は
前夫の子」とする規定の例外として
「再婚後なら夫の子」と新たに規定する。
「前夫の子」とされることを避けたい
母親が出生届を出さず、子が無戸籍に
なる問題の解消を図る。


現行民法の嫡出推定は、離婚後300日以内に
産まれた子は、前の夫の子」と
推定するようになっています。

あきらかに現在の夫の子とわかる場合でも、
前夫の子となるので、深刻な問題を
引き起こすことになります。

「離婚後300日規定」

この不可解で理不尽な嫡出推定の規定は、
明治時代に定められたものです。
当時は、医学的に父子関係を決めることが
むずかしかったので、便宜的にでも推定方法を
定める必要があったということです。


今回の法制審議会が打ち出している
嫡出推定の見直しは、以下の図に示されます。
中間試案では、再婚後に産まれた子は
再婚した現在の夫の子と
推定されるようになります。




「離婚後300日規定」の問題は、
00年代に話題になっていました。
このときは結局解決されず
放置されることになったのでした。
それから10年以上たって
ようやくの見直しとなったということです。

現在の時点では、法制審議会が中間試案を
作ったというだけで、法案提出まで
議論は進んでいないし、そもそも法案の
最終案がまとまったわけでもないです。

嫡出推定の改正案の提出が
現実的になると、例によって自民党に
たくさんいる家族やジェンダーに関して
因襲・反動的な人たちがどんな反応を示すか、
という問題もあるでしょう。

「嫡出推定」見直しへ、無戸籍児解消めざす 法制審試案:朝日新聞デジタル

“「離婚から300日以内に生まれた子は前夫の子」とする規定の例外として「再婚後なら夫の子」と新たに規定する。”離婚後100日間の再婚を女性に禁じる規定も撤廃するという/保守政治家はどう受けて立つか

2021/02/10 19:43

「嫡出推定」見直しへ、無戸籍児解消めざす 法制審試案:朝日新聞デジタル

世論の圧倒的支持がありながら選択的夫婦別姓を通せなかった政権がこれを通せるとは思えないんだな。

2021/02/10 13:54


posted by たんぽぽ at 21:18 | Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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