山口県宇部市のパブリックコメントで、
同性カップルのパートナーシップに反対する
意見が大量に送られたことの続きです。
「LGBTカップルの認定、導入延期 パブコメに反対多数」
(はてなブックマーク)
かかる大量の反対パブリックコメントを
送られた宇部市の対応は問題含みです。
山口県宇部市は、2020年度中を目指していた
LGBTなどの性的少数者のカップルを公的に認定する
「パートナーシップ宣誓制度」の導入を、
9月に延期することを決めた。
「時期尚早」といった反対意見が
多数寄せられるなどしたため。
制度を理解してもらうため、
今後、市民への説明の機会を設ける。
宇部市の対応のひとつ目の問題は、
同性結婚のパートナーシップの導入を
9月に延期することです。
導入を中止にしないだけましとは言えます。
それでも半年も先送りになったのであり、
制度を必要とするかたたちに
大きな損失をもたらしたことになります。
もうひとつ問題なのは、パートナーシップの
導入を理解してもらうために
市民への説明の機会を設けることです。
反対意見が本当に多数と思って、
同性結婚に反対する市民が多いと、
宇部市は思ったと考えられます。
3月14日エントリでも触れましたが、
反対意見を送ったのはおそらく少人数です。
ネトウヨか宗教団体の「組織票」と思われます。
「同性カップルの結婚証明に大量の反対意見」
一部の偏った人たちのしわざだと見抜けず、
一般的な市民の多数が、同性結婚に
反対していると本当に思ったなら、
宇部市のリテラシーは問題だと思います。
また市民に説明の機会をもうけることで、
同性結婚の議論はまだ終わっていない、
制度導入にともなう問題点が残っているという
印象を与えることになります。
「足止め効果」をもたらすということです。
同性結婚のパートナーシップ制度を
導入するという、宇部市の方針は、
さいわいにしていまところ変わらないようです。
それでも反対派の妨害が、一定の成果を
出したことにはなるでしょう。
反対の「組織票」を送った人たちとしては、
得意の物量作戦で、自分たちを多数と
思わせることができたことになります。
同性結婚のパートナーシップ導入を
半年とはいえ遅らせることができたし、
また市民に説明の機会ができたことで、
そこに自分たちがくちばしを挟んで
さらに妨害する余地もできたことになります。
宇部市の今回の対応は、「このやりかたは
うまくいく」と、同性結婚の反対派たちに
自信を持たせることにもなるでしょう。
LGBTカップルの認定、導入延期 パブコメに反対多数:朝日新聞デジタル
- [これはひどい]
- [性]
- [差別]
レイシズムなんかに左右されんなよ。ただちに導入しろ。
2021/03/05 10:31