第二次夫婦別姓訴訟・原告敗訴の記録現行の夫婦同姓の強制が合憲という、
はなはだ残念な最高裁判決の続き。
「夫婦別姓認めず 民法規定は「合憲」 最高裁」
これは4件ある夫婦別姓訴訟のうち、
2件目に提訴された、「第二次夫婦別姓訴訟」です。
2015年に大法廷回付された「第一次夫婦別姓訴訟」を
直接的に継承した訴訟です。
これで1審から3審まですべて原告の敗訴です。
以下にとても残念な結果となった訴訟に関する
わたしのブログのエントリを並べておきます。
2審
「第二次夫婦別姓訴訟・二審も原告敗訴」
「第二次夫婦別姓訴訟控訴審・即日結審」
「わたしたちはこの訴訟に必ず勝ちます」
1審
「夫婦同姓の強制は多数が受け入れている？」
「夫婦別姓訴訟（信条による差別）・原告敗訴（２）」
「メインブログ開設14周年」
「第二次夫婦別姓訴訟・一審判決」
「最高裁判例を変更する変化はなにか？」
「社会事情の変化がない・反証不可能性」
「夫婦別姓訴訟・原告敗訴の理由」
「現状での選択的夫婦別姓実現の可能性」
「夫婦別姓訴訟（信条による差別）・原告敗訴」
提訴
「もうひとつの夫婦別姓訴訟」
原告（申立人）は、市区町村役場に
夫婦別姓を希望する婚姻届を提出し、不受理となりました。
そこで、原告らは、
①家庭裁判所に夫婦別姓の婚姻届の受理を求める審判
②地方裁判所に婚姻届不受理処分・立法不作為に対する国家賠償請求
この２つを裁判で求めています。
また、①②それぞれの裁判の中で、別氏の選択肢を認めない
夫婦同氏制（民法750条及び戸籍法74条1項）は、
(1)同姓を希望する者と別姓を希望する者の間に、
法律上の婚姻をできるか否かという異なる扱いをもたらしており、
「信条」による差別として憲法14条に違反する、
(2)憲法24条の「個人の尊厳と両性の本質的平等」の
要請に反しており、国会の立法裁量の範囲を超えている、
(3)国連自由権規約及び女性差別撤廃条約に違反する
との主張をしています。
民法750条をすべて違憲無効というのではなく、
別姓の選択を認めない点において違憲で条約違反との主張です。
