2021年11月03日

toujyouka016.jpg 選択的夫婦別姓・反対派も国民審査で健闘

11月2日エントリの続き。

最高裁判所裁判官の国民審査で、
選択的夫婦別姓を認めない現行民法を
合憲とした裁判官の不信任の割合が
少し高かったことについての続き。

「夫婦別姓認めぬ民法 「合憲」4裁判官、罷免要求突出 国民審査」
(はてなブックマーク)

 
実は、夫婦同姓の強制を違憲とする
裁判官の不信任の割合も、判断に加わらない
裁判官よりいくぶん高くなっています。

罷免を求める票は、深山氏の449万554票
(罷免率7・85%)が最多。
林氏441万5123票(同7・72%)、
岡村氏416万9205票(同7・29%)、
長嶺氏415万7731票(同7・27%)と続いた。

「違憲」と述べた宇賀克也、草野耕一、
三浦守の3氏の罷免率は6・88〜6・71%。
7月以降に就任したため判断に加わらなかった
岡正晶、堺徹、渡辺恵理子、安浪亮介の
4氏は6・24〜5・96%と、三つの層に分かれた。

「違憲」とした裁判官の不信任の
割合は6%台の後半です。
判断に加わらない裁判官より
0.5-0.8ポイント程度高いです。

それでも「合憲」とした裁判官の
不信任の割合は7%台ですから、
これにはおよばなかったということです。


「違憲」の裁判官に、不信任の割合が
やや高くなったのは、選択的夫婦別姓の
反対派(非共存派)たちが、国民審査への
参加を呼びかけたからだと思います。

審査を巡っては、選択的夫婦別姓制度の
導入を求める市民団体などが、
「合憲」の4氏に×印を付けるよう、
SNS(ネット交流サービス)などで積極的に呼び掛けた。

一方、夫婦別姓に反対する人たちが
「違憲」とした裁判官に×印を
付けるよう呼び掛ける投稿もあった。

推進派の市民団体などが、ネットの
公開の場で国民審査への参加を
呼びかけるのですから、反対派(非共存派)の
眼にも入ることになります。

彼ら反対派(非共存派)たちは
対抗の必要性を感じて、「違憲」の裁判官に
「×」をつけようと呼びかけるのも
必然的ではあると思います。


それでも「違憲」の裁判官が不信任に
なった割合は、「合憲」の裁判官の
それより低かったのでした。

数の力でものを言わせることが
得意な彼ら反対派(非共存派)たちも、
厳正に管理された国民審査では、
その力をじゅうぶん発揮できない
ということかもしれないです。

(たとえば、国民審査ではひとりで
複数回投票して大人数に見せるような
ことができない。)


自分の生活と尊厳がかかっている
選択的夫婦別姓の実現を求める人たちの
ほうがモチベーションが高いことも
あるかもしれないです。

反対派(非共存派)にとっては
しょせん自分の生活と無関係な
イデオロギーなので、モチベーションは
たいしたことないということです。


あるいは、選択的夫婦別姓の実現を
求める人たちが、それだけ多数に
なっていることも考えられます。

選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は、
最近の世論調査が示すように
やはり少数ということが
ここで現れたということです。

posted by たんぽぽ at 22:30 | Comment(0) | 法律一般・訴訟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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