10月31日の衆院選の最大とも言える
焦点は「野党共闘」でした。
はなはだ残念なことに、その野党共闘は
じゅうぶんな成果を出すことが、
できずに終わったのでした。
「「野党共闘」当選62人 上積み小幅 比例得票は減」
「野党誤算 振るわぬ共闘 217選挙区一本化 上積み小幅」
今回はふじゅうぶんに終わった
野党共闘について、結果をくわしく
見ていきたいと思います。
野党が候補者を一本化した
「共闘」の選挙区は217でした。
自民・公明が139勝、共闘野党が62勝、
維新・その他が16勝でした。
野党共闘の勝率は28.6%になります。
問題なく野党共闘は失敗していると、
言わざるをえないです。
野党共闘が勝った選挙区の数は、
自民・公明が勝った選挙区の数の
半分以下にとどまっています。
この観点から見ても、野党共闘は
お粗末に終わったと言えます。
朝日新聞が載せた図を見ると、
野党が候補者を一本化した選挙区を、
「与野党の対決」と「三つどもえ」の
ふたつにわけた数字をしめしています。
自民・公明と共闘野党の対決となった
145の選挙区では、自民・公明が99勝、
共闘野党が40勝、その他が6勝です。
野党共闘の勝率は27.6%になります。
第三極(維新)が入った三つどもえの
72選挙区では、自民・公明が40勝、
共闘野党が22勝、維新が10勝です。
共闘野党の勝率は30.6%になります。
これらの数字を見たかぎりでは、
「対決」と「三つどもえ」とで
野党共闘の勝率は大差がないです。
「三つどもえ」の選挙区では
維新に票を取られて、野党共闘に
不利になったということは、
取り立ててないようです。
朝日新聞の図は最後に、野党が統一候補を
立てなかった72の選挙区についても
成果を数字でしめしています。
ここでは自民・公明は59勝ですが、
野党5党はわずか6勝しかしていないです。
このほか維新その他が全部で7勝です。
野党の勝率は8.3%にすぎないです。
この数字を見るかぎり、
「野党各党がそれぞれの候補者を
立てると票が分散する、統一候補を
立てたほうが票を集約できる」と
考えることはできるでしょう。
「野党共闘がなかったらもっと悲惨な
結果になった可能性がある」という主張には、
一定の妥当性はあるようです。