石原慎太郎についての、わたしのむかしの
ブログエントリは、暴言や差別発言に
関するものが多いです。
2011年の東日本大震災に関して、
石原慎太郎は「津波は天罰」とか
「津波で我欲を洗い流せ」と言っていました。
「大震災は天罰?」
自然災害はまったく偶発的なものです。
国民生活や社会活動の因果応報のように
考えることが、すでに非科学的です。
さらにそれを為政者が言うとなると、
深刻さはとくに大きいと言えます。
為政者は自然災害によって
罹災した市民たちの生活を支援し
社会を復興させる責務があるからです。
そうした立場の人が、災害を市民が
受けた罰であると言うのは、
一種の責任放棄とも言えて、
大問題と言わざるをえないです。
イギリスでは「洪水が起きたのは
同性結婚を認めたからだ」と言った
地方議員が党員資格停止処分を、
受ける事態になりました。
「洪水の原因は同性結婚?」
石原慎太郎は「津波は天罰」発言で
政治的ダメージを受けることは
ほとんどなかったようです。
約1ヶ月後の東京都知事選では、
なにごともなかったかのように、
4選を果たしました。
「津波は天罰」なんて暴言を
まったく問題にしないあたりに、
日本社会の反知性主義の根深さを、
あらためて実感させられます。
むかしのわたしのエントリを見ると、
こんな推測をしていました。
ここからは、わたしの憶測で恐縮ですが、
もしかするとイシハラは、前のエントリでご紹介した、
事業仕分けで耐震化予算を減らされたという流言を
真に受けていて、「天罰」とは耐震化予算削減の
むくいだと言っているのかもしれないです。
イシハラのことですから、政権交代は「我欲に縛られ」た
国民が一時の「ポピュリズム」で起こしたと、
考えていることは、ありえるでしょう。
「天罰」発言は、節電を頼みに来た蓮舫氏との対談のあとです。
「無能な内閣ができるとこういうことが起きる」とも
言っているので、可能性はなきにしもあらずです。
石原慎太郎が「津波は天罰」と
言い出したのは、民主党政権に対する不満の
あらわれということは考えられます。
「津波は天罰」発言は、その民主党政権を
選んだ有権者に対して、石原慎太郎は矛先を
向けたことになりそうです。
付記:
近年のコロナウイルスの蔓延に関しては
「コロナは天罰」と言い出す
狂った人は見られないようです。
コロナウイルスによる厄災は
どうやっても自民党政権のていたらく、
ということにしかできないです。
そして災害や疫病を「天罰」などと
言い出しかねないのは、保守・右翼とか、
自民党支持者に多いです。
そんな彼らが「自民党のせいで
天罰を受けた」とか「保守・右翼の我欲を
洗い流せ」なんて言い出すはずもない、
ということかもしれないです。