2022年04月19日

toujyouka016.jpg 家族のキズナに対する中高生の意識

今回は「青少年の生き方を支える
『家族の絆』の構築戦略」という資料を
見てみたいと思います。

「青少年の生き方を支える「家族の絆」の構築戦略」

「たんぽぽの礼拝堂」ブログの
3月24日エントリでお話した、
とある選択的夫婦別姓の反対派
(非共存派)が持ち出した資料です。

 
この調査は「(財)ひょうご震災記念
21世紀研究機構研究調査本部 共生社会づくり
政策研究群」が行なったものです。
資料は2010年3月に発表されました。

調査対象は兵庫県の中学校と
高校に通う生徒たちです。


回答者の属性のうちわけですが、
男子が71.0%、女子が27.6%です。
女子にくらべて男子のほうが圧倒的に
回答者が多く、みょうにアンバランスです。

このような調査は、女子より男子のほうが
回答しやすいということでしょうか?
そうだとしたら原因が気になります。

2.回答者属性
(1)性別
男子 1,817 人(71.0%)、女子 706 人(27.6%)、
不明 35 人(1.4%)、合計 2,558 人(100.0%)
である。

(2)学年
中学 1 年 360 人(14.1%)、中学 2 年 382 人(14.9%)、
中学 3 年 334 人(13.1%)、高校 1 年 461 人(18.0%)、
高校 2 年 577 人(22.6%)、高校 3 年 412 人(16.1%)、
不明 32人(1.3%)である。

学年は高校2年生がもっとも多く、
全体的に中学生より高校生のほうが、
多く回答しています。

それでも性別にくらべると、すべての
学年において均等に近いと言えます。
こちらはあまりかたよりを気にせず
調査結果を分析できそうです。


問題意識としては、「家族のキズナ」に
関する研究では、これまで中高生を対象として
こなかったということがあります。

またいまの中高生は物質的には
不自由しなくなっているが、
自己肯定感が低いという問題が
あることを意識しています。

かかる中高生の自己肯定感の低さは、
家族のキズナに対する意識と
関係があるのか?ということです。

本調査研究では、これまで「家族の絆」研究では
対象とされてこなかった青少年を対象として、
青少年から見た家族の形や家族との関係は
どのようなものなのか、今日の青少年は
「家族の絆」が強いと感じているのか
そうでないのか、「家族の絆」と青少年の
自己肯定感と何らかの関係があるのか、
また、青少年たちは「家族の絆」がどのように
構築されるものと考えているのか、
彼らにとっての理想的な「家族の絆」は
どのようなものなのかについて明らかにしたい。

最終的には、本調査研究によって得られた
知見がひろく地域社会における青少年の
健全育成に活かされることをねらいとしている。


報告書の構成は次のようになっています。
3章から調査結果に触れます。
5章でこの調査の問題意識である、
中高生の自己肯定感と、家族のキズナに対する
意識との関係について分析します。

とある選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)が
取り上げた「家族の絆が強まったと
感じる経験」は、6章で取り上げられます。

第 1 章では、先行研究を整理し、
その課題を明らかにした上で、
本調査研究の目的を述べている。

第 2 章では、本調査研究の方法論について述べ、
調査手法、調査対象者、回答者の属性、
報告書の構成を説明している。

第 3 章では、中高生の視点から見た家族の形、
家族の存在および家族との関係について考察している。

第 4 章では、中高生における家族の絆の強弱感を
属性、親との関係性から分析を行っている。

第 5 章では、家族の絆の強弱感と
自己評価――自己肯定感、自立の力――
の関連性について検討している。

第 6 章では、中高生の視点から見た
家族の絆の構築方法と理想とする
家族の絆のあり方について検討している。

第 7 章では、本調査研究のまとめと
導き出された提言を述べている。


今回は調査概要をご紹介するだけで
終わってしまいました。
肝心の内容については、のちほど
くわしく見ていきたいと思います。

posted by たんぽぽ at 22:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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