2022年04月20日

toujyouka016.jpg 中高生の家族とのキズナを強める経験

4月19日エントリの続き。

「青少年の生き方を支える『家族の絆』の
構築戦略」の詳細を見ていきます。

「青少年の生き方を支える「家族の絆」の構築戦略」

はじめに見たいのは、6章で分析されている
「問14. 家族の絆が強まった経験」です。
とある選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)が、
嬉々として持ち出したものです。

 
この設問は、家族のキズナを強めた経験を、
13の選択肢の中から3つ選ぶものです。
「父」「母」「きょうだい」「祖父母」と、
続き柄ごとに3つずつ選びます。



結果は以下のようです。
眼を引くのは、「2. 一緒に住むこと」が、
ほかとくらべて圧倒的に多いことです。
「父」「母」のいずれも50%を超えています。
「きょうだい」も47.0%で半数近いです。

やはり中高生にとって「いっしょに暮らす」こと、
「つねづね顔を合わせて、寝食をともに
すること」は、家族のキズナを
強める経験として、もっとも大きく
寄与するということです。




「祖父母」にかぎり、「2. 一緒に住むこと」は
24.6%で少なめになっています。
回答した中高生のうち、祖父母が同居する
3世代家族は、全体の22%で少ないからだと、
資料では分析しています。

いっしょに暮らさない家族とのキズナを
強める経験が、「いっしょに暮らす」に
なりえないのは当然と言えます。

祖父母とは、「一緒に会話したこと」、
「一緒に家で食事をしたこと」、
「一緒に買い物や外食をしたこと」の
順で選ばれている。

「一緒に住むこと」の順位がやや落ちるのは、
本調査対象の中高生において
祖父母と実際に一緒に住んでいる
三世代世帯の割合がおよそ22%であり、
ほぼ同じ割合で家族の絆が強まった
経験として選ばれているのであろう。


中高生が「祖父母」とのキズナを強める
経験として「3. 一緒に家で食事したこと」が
34.2%で、「2. 一緒に住むこと」より
割合が高くなっています。

ふだんいっしょに暮らしていなくても、
なにかの機会に家でいっしょに
食事をすることはあるでしょう。
そんなとき祖父母とのキズナを
強めることはあるということだと思います。

「祖父母」でもっとも割合が高いのは、
「9. 一緒に会話したこと」で42.9%です。
ふだんいっしょに暮らさない祖父母は、
たまに会ったとき会話することが、
キズナを強める経験になる、
ということなのでしょう。


中高生が「きょうだい」とのキズナを
強める経験として、もっとも寄与が
大きいのは「2. 一緒に住むこと」でした。

ついできょうだいとのキズナを
強めることに大きく寄与するのが
「5. 一緒に趣味、スポーツ、
ゲームをしたこと」です。

きょうだいは、ふだんからの
遊び相手であり、いっしょに遊ぶことが
キズナを強める経験になる
ということになるでしょう。


「父」「母」「きょうだい」「祖父母」の
それぞれについて、上位3つまでの
「中高生がキズナを強める経験」を
一覧にしたものが以下です。



報告書では、

2. 一緒に住むこと
3. いっしょに家で食事したこと
5. 一緒に趣味、スポーツ、ゲームをしたこと
9. 一緒に会話したこと

の4項目に絞られると結論しています。

父親、母親、きょうだいと家族の絆が
強まった経験の上位 3 位は「一緒
に住むこと」、「一緒に家で食事したこと」、
「一緒に趣味・スポーツ・ゲームをしたこと」、
「一緒に会話したこと」の 4 項目にしぼられる。


posted by たんぽぽ at 22:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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