2022年06月13日

toujyouka016.jpg アライアンス違反の日経の広告

6月12日エントリの続き。

日経新聞の『月曜日のたわわ』の広告を、
国連女性機関(Un Women)がなぜ批判したのか、
ということがあると思います。

いくら全国紙の全面広告とはいえ、
国連の機関が乗り出すのは、
通常ならやや大袈裟なことです。

 
国連女性機関は「アンステレオタイプ・
アライアンス」(「反固定観念同盟」とでも
訳せばいいだろうか?)を主導しています。

これはメディアや広告によって
ジェンダー平等に反するステレオタイプ
(固定観念)をなくしていくという活動です。

「アンステレオタイプアライアンス」

2017年にカンヌライオンズ
国際クリエイティビティ・フェスティバルにて
発足したUnstereotype Alliance
(アンステレオタイプアライアンス)は、
UN Women(国連女性機関)が主導する、
メディアと広告によってジェンダー平等を
推進し有害なステレオタイプ(固定観念)を
撤廃するための世界的な取り組みです。
アンステレオタイプアライアンス
日本支部は、2020年5月に設立されました。


日本経済新聞も2020年から、
この「アンステレオタイプ・
アライアンス」に加盟しています。

「国連女性機関が『月曜日のたわわ』全面広告に抗議。「外の世界からの目を意識して」と日本事務所長」

日経新聞はUN Women 日本事務所を中心として
広告によってジェンダー平等を推進する
「アンステレオタイプアライアンス」と
呼ばれる取り組みに加盟している。

ようは、ジェンダー・ステレオタイプを
なくそうという国際的同盟に
参加しているメンバーが、
ジェンダー・ステレオタイプを強化する
広告を出したということです。

となれば、同盟の契約違反です。
その国際的な同盟を主導している
ところから批判が出てくるのは、
ごもっともなことです。


かくして日経新聞に載せられた
『月曜日のたわわ』の広告は、
ちょっとした国際問題になったのでした。


問題になった日経新聞の全面広告は、
ジェンダー固定観念を肯定する
言動をしているのに、自分たちは
ジェンダー固定観念をなくそうとしている
つもりでいる、とも言えます。

そうしたある意味日本的な
人権意識、人権問題への姿勢が、
国際社会では通用しないことを、
垣間見たようにも思います。

posted by たんぽぽ at 21:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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