『VOUGE』3月31日に載せられた
「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」の
井田奈穂氏へのインタビュー記事の続きです。
「「私たちの声はボディブローのように効いている」──選択的夫婦別姓の法制化を目指す井田奈穂。」
この記事で特徴的なのは選択的夫婦別姓の
反対派(非共存派)について記述が
結構当てられていることです。
選択的夫婦別姓が実現しない原因と
責任はひとえに反対派(非共存派)に
あることを、はっきりさせて
いることはまず大事だと思います。
──それだけ数え切れないほどの切実な事例があるのに、
なぜこれほどまでに議論が進まないのでしょうか。
家制度の観念を正しいと思う人たちが
日本には未だ多い。そうした人びとや
宗教団体の支持で当選した政治家たちは、
どれだけ論理が破綻していようと
非科学的であろうと、支持基盤の維持のために
「選択制」ですら反対し続けている
という構図があるんです。
この記事では反対派(非共存派)はまったく
非実証的で、根拠のない理由で反対を
続けていることに触れています。
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は、
「わかりあえる相手」ではまったく
ないことを、示していることも重要です。
反対派(非共存派)も、いつか
理解するときが来るのではないか、
という雰囲気になると、選択的夫婦別姓の
実現は行き詰まることになります。
さらにひとことだけとはいえ、
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)は
宗教団体が背景にあることに
触れているのは、きわめて大きいです。
宗教団体は組織力や影響力があるせいか、
たいていのメディアははっきり言わず、
おくびにさえ出さないことも多いです。
それゆえ選択的夫婦別姓の
反対派(非共存派)の背後に
宗教団体があることを知らないかたも、
少なくないのではないかと思います。
続いて、『VOGUE』の記事では、
自民党の推進派議員たちは、
反対派(非共存派)の圧力で
すぐにトーンダウンすることに触れています。
──一方、2020年11月に行われた意識調査では
7割の人が選択的夫婦別姓に賛成しています。
一般的に考えて、それほどの支持者がいるにも
関わらず法制化されない本当の理由はなんですか?
岸田首相は自民党「選択的夫婦別氏制度を
早期に実現する議員連盟」の
呼びかけ人でもありますし、
河野太郎さん、野田聖子さんとともに、
選択的夫婦別姓推進議連の役員です。
昨年の総裁選の時に「公約にしますか」と
聞いたところ、「どちらとも言えない」と
お茶を濁す回答でした。
総裁になるためには、反対派議員の支持層を
無視できないということで、
公約では「改姓の不利益がある人の
不都合をなくしていきます」と
トーンダウンしてしまいました。
これは非常に重要な指摘です。
日本で選択的夫婦別姓がいつまでも
実現しない核心的な理由だからです。
自民党には反対派(非共存派)
議員たちが多数いて、彼らはがんめい
きわまりない反対を続けています。
党内で選択的夫婦別姓を実現しようという
動きが出てくると、彼ら反対派
(非共存派)たちは全力で阻止にかかります
自民党にはいくら推進に積極的な
議員がいても、彼ら反対派(非共存派)たちの
猛烈な抵抗をどうすることも
できないということです。
反対派(非共存派)は世論全体でも、
国会議員全体でも少数にもかかわらず、
いつまでも選択的夫婦別姓が
実現しない理由は、まさにここに
あるということです。
インタビューした記者のかたは、
選択的夫婦別姓に賛成が、
世論調査では多数であることは
把握していらっしゃります。
「選択的夫婦別姓・ふたつの世論調査」
「選択的夫婦別姓に7割以上が賛成」
国会議員の中でも、自民党以外の
政党はどこも賛成がほとんどだ、
ということもご存知かもしれないです。
「選択的夫婦別姓・他党はほぼ全員賛成」
となれば、この記者のかたも、
選択的夫婦別姓が実現しない元凶は、
自民党の反対派(非共存派)にある
という適切な認識にいたった
のではないかと思います。