2022年07月01日

toujyouka016.jpg 「提案型野党」こそ「万年野党」への道

維新はみずからの政策を実行し、
有権者から評価される機会があったこと、
立憲民主党にはその機会がないことを、
これまでお話しました。

「維新の支持回復とマスコミの体質」
「野党が自分たちの政策を評価されるには」

 
こうした状況をふまえて、三春充希氏は
「「今」に至る世論」で「提案型野党は
失敗する」と判断しています。

「第1回 「今」に至る世論」



最近しばしば言われている「提案型野党」が
自らの支持拡大を放棄するもので
あることは、こうしたことからも明らかです。
「提案型野党」の提案は、自民に実現して
もらうための「お願い」になって
しまうのであり、実績を積むのは自民です。

また、そうした提案は自民に批判的な
ものではなく、自民が賛成できるような
ものに限られてしまうため、野党としての
存在意義が問われることにもなるでしょう。

「野党は批判ばかり」といった主張に
対しては「我々は批判し、行動し、実現する」
とこたえればよいのであり、「与党に賛成もしています」
「提案していきます」というのでは、
自らの価値を貶めて存在感を
失っていくことにしかならないのです。

「提案型野党」では自民党に政策を
実現してもらうための「お願い」になります。
そして実現したところで、
それは自民党の実績になります。

また実現する政策は、自民党でも賛成できる
ものかぎられるので、なおさら野党は
存在意義が薄れるということです。


「提案型野党」路線では立憲民主党は
存在感がなくなって、ますます支持を
失なっていくだろう、ということです。

これはわたしも思っていました。
同様のことを思っているかたも
少なくないのではないかと思います。

それゆえわたしは、今度の参院選では、
立憲民主党は議席を減らすだろうと、
予想することになります。

「26回参議院選挙公示・期待はできない」


いまの立憲民主党が「提案型野党」に
こだわるのは、かつての55年体制時代、
野党が本当に「批判ばっかり」の
万年野党だった時代を意識して、
ということもあると思います。

それゆえ初期のころの民主党は、
自分たちに政策立案能力や
政策担当能力があることを
しめすことを重視していました。


6月12日エントリでお話しましたが、
野党の政策立案能力はすでに
一定の水準に達していると、わたしは思います。
「自分たちは批判しかできない」と
卑下する必要はもうないと思います。

「野党は政策をしめせる・戦略が必要」

「野党は批判しかできない」と
批判するほうこそ、55年体制時代や
政治改革の初期の感覚からいまだに
抜け出せない人たちだと思います。

彼らは野党に政策立案能力がないことを
強調すれば、それを信用する人たちが
出てきて、自民党の恒久政権を
維持できると信じているのでしょう。


政治改革から30年以上経過した現在、
野党の状況は変化したと思います。

親政権、反・反体制の人たちの
アジテーションを信用して、
「提案型野党」路線に走れば、
そのほうが野党は支持を失なって
「万年野党」になりかねないと思います。

posted by たんぽぽ at 22:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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