神道政治連盟が集会で自民党議員たちに
配布した反同性愛の冊子を問題視する
記事に、こんな指摘があります。
「「同性愛は依存症」「LGBTの自殺は本人のせい」自民党議連で配布」
「社会を崩壊させる」などと、全く非論理的な
主張で性的マイノリティを「スケープゴート」、
つまり仮想敵や生贄のように利用し、
「家族・伝統を守る」と保守派の支持を
集めようとする手法は世界的にもよく見られる。
彼ら神道政治連盟が同性愛差別を
主張するのは、自分たちの支持を
集めるために、同性愛者を「いけにえ」に
しているということです。
集団の結束を堅めるてっとり早い方法は、
1. 外側に共通の敵を作り、その脅威をあおる
2. 内側に共通の敵を作り、その脅威をあおる
のふたつがあると思います。
「世界的にもよく見られる」という
指摘があるように、外部か内部に
共通の敵を作るのは、歴史的に見ても、
世界のいろいろなところで使われる
集団の結束の手法だと思います。
古典的な手法であり陳腐とも言えます。
それでも効果的なこともたしかであり、
それゆえいまもってくりかえし
使われる手法になるのでしょう。
神道政治連盟のような、家族・ジェンダーに
因襲・反動的な集団は、2.の方法を使って、
結束を堅めていることになります。
同性愛者は、彼らが結束を強めるための
「いけにえ」ということです。
神道政治連盟はご存知のように
選択的夫婦別姓にも反対を続けています。
選択的夫婦別姓の実現を求める人たちも、
因襲・反動的な家族観の人たちの
結束のための「いけにえ」になります。
彼ら因襲・反動的な家族観の人たちは、
「同性結婚や選択的夫婦別姓が実現すると、
家族や国家が崩壊する」などと、
荒唐無稽なことを言います。
さらに「同性愛を擁護する教育をすれば
同性愛者は増える」とし、「性的少数者の
ライフスタイルが正当化されるべきで
ないのは、家庭と社会を崩壊させる
社会問題となる」からと述べている。
同性愛の"原因"が、"家庭環境"にあるとし、
同性愛を擁護すると同性愛者は"増え"、
"社会を崩壊させる"という論理自体が、
明らかに悪質な同性愛者蔑視だ。
定番の主張ですが、これも不安を
あおることで「いけにえ」の脅威を強調して、
彼らがお仲間どうしで結束を
堅めるため、ということになりそうです。