統一教会と政界についての報道がありました。
「“統一教会”県内関連団体幹部が語ったのは」
「“統一教会”と富山県内の政界 (前編)」
「“統一教会”と富山県内の政界 (後編)」
この報道では統一教会と政界が
癒着する背景に、家族・ジェンダー観の
共有があることに言及があります。
本日の富山北日本放送のニュースですが、私も出ていますが『社会運動の戸惑い』の主要登場人物である「世界日報」の有名記者であった鴨野守氏も長時間出演されているので、ご関心のある方はぜひ御覧ください。https://t.co/yj1k6C9nyt
— 斉藤正美 (@msmsaito) August 5, 2022
旧統一教会が地方政治にいかに介入しているか、「男女共同参画」とLGBT政策について、取り上げてる富山北日本放送の特集(後編)。介入した人のインタビューも採録、これスクープだと思う。
— 斉藤正美 (@msmsaito) August 8, 2022
宗教右派と政治家と関係より一歩進めて、今や政策への介入を取り上げる段階と思うhttps://t.co/9rwJYuZ7nK
“統一教会”と富山県内の政界 (後編)(北日本放送)
— robinsonmanana (@robinsonmanana) August 5, 2022
富山大学 斉藤正美非常勤講師
「旧統一教会の方が政策に影響を与えた例として、わたしが最初に気が付いたのが、富山県内の事例でした。公募だったり、地域推薦だったり、その中に男女共同参画が反対だよ、って https://t.co/JyCzB8hcod
富山県で政治家(自民党)の選挙協力や
支援をする人たちの中に、男女共同参画に
反対する人物がいたのでした。
富山大学 斉藤正美非常勤講師
「旧統一教会の方が政策に影響を与えた
例として、わたしが最初に気が付いたのが、
富山県内の事例でした。
公募だったり、地域推薦だったり、その中に
男女共同参画が反対だよ、っていってる人が
1人入っている、でリーダーになっている」
その人物は統一教会の関係者です。
「平和大使協議会」という統一教会の
関連団体の事務局長を務めています。
この事務局長の鴨野守氏は
男女共同参画に懐疑的でした。
それでわざわざ中にもぐりこむという、
大胆なことをしたもののようです。
15年ほど前に砺波市の男女共同参画推進員を
務めていたのは、“統一教会”の元広報局長で、
県平和大使協議会の鴨野守事務局長です。
鴨野守事務局長
「私は男女共同参画というものに対して
懸念を持っていましたけど、中で何が
行われているか見てみたいなと」
事務局長の鴨野守氏が選挙活動などで
政治家と関わりを続ける理由は、
まさしく統一教会の因襲・反動的な
家族・ジェンダー観を、政治や社会に
浸透させるためです。
鴨野守氏は次のように、因襲・反動的な
家族・ジェンダー観を守る必要から、
同性結婚には反対だと、北日本放送の
インタビューで述べています。
関わりを続ける背景には、教団の主張を
浸透させる意図があったとみられます。
そのひとつにあるのが「家庭観」です。
鴨野事務局長は、LGBTQと呼ばれる
性的少数者への考えを例に挙げ、
結婚して子どもを持ち、女性が家を守る
伝統的な家庭像を重要視する
教団の考えを語りました。
県平和大使協議会 鴨野守事務局長
「私たちが例えば家庭教育とか
そういうことに対してこうあってほしいと
いうものがございます。
ざっくばらんに言えばLGBTQの条例、
これが地域社会に、県民にとって
より幸せな環境を作るかということに
大変懐疑的な立場でございます」
「日本において、同性婚については
阻止すべきであるという立場であります。
で、そのことを先生方に言う機会もあります」
北日本放送は。家族問題やジェンダー問題の
専門家からも意見を聞いています。
鴨野守氏のおかげで、因襲・反動的な
家族・ジェンダー観を普及させるという、
男女共同参画の本来の理念とは
正反対の事態になっていたのでした。
富山大学 斉藤正美非常勤講師
「内容たるや、男女共同参画じゃないんですよ。
“統一教会”の考えがしっかり入っているな
と思ったのは、ひとつは生活が苦しくても
専業主婦、女の人は専業主婦でいて、
家でしっかり子どもを育てるっていうか、
面倒を見る、それが立派な仕事です、
主婦の、仕事ですみたいなことが入っている。
男女共同参画って、今まではどちらかというと、
ないがしろになってた女性の同じような
権利を持とうという考えなのに、おじいちゃん
大切にしようとか、頑固おやじがんばれとか」
インタビューされている斉藤正美氏は、
政治家と教団との関わりそのものより、
教団と政治家が関わることで、
一部の意見が反映されやすくなることが、
より問題だと指摘します。
ジェンダー問題など、少数派の問題に
向き合ってきた斉藤さんは、宗教との
付き合いそのものより政策決定の場で
一部の意見が通りやすい状況が
生まれることを危惧しています。
さらに最初に示したツイートで
斉藤正美氏は、宗教団体の政策への影響を
追及する段階になっているとも指摘しています。
このあたりは、わたしも同意見です。
宗教が政治と結びつくことで、彼ら宗教団体の
意見が通りやすくなるということは、
強調する必要があることでしょう。
そして政治と宗教が結びつく中核的な
政策・理念は、因襲・反動的な
家族やジェンダー観ということです。
それゆえ日本ではいつまでも
因襲・反動的な家族やジェンダー観が
幅を効かせることになります。
最初の北日本放送の報道を見て、
わたしが最初に思ったことは、
「統一教会が政界と結びつくのは
家族やジェンダー観を共有するから、
というところまでメディアで
報じられるようになった」ということです。
統一教会の追及が進んでも、
家族やジェンダー問題までは遺憾ながら
追及はおよばないのではないかと、
わたしは思っていました。
「オンナコドモのことはくだらない」という
政治的ミソジニーが強い日本です。
因襲・反動的な家族・ジェンダー観には、
世論も追求するメディアも関心が
まわらないと思ったからです。
「この調子で、統一教会と自民党が共有する、因襲・反動的な家族・ジェンダーイデオロギーまで」と言いたいけれど、現時点ではそこまで追求がおよばないようだ
— たんぽぽ (@pissenlit_10) July 30, 2022
「オンナコドモのことはくだらない」という政治的ミソジニーが強いせいか、因襲・反動的な家族・ジェンダーイデオロギーには、世論も追求するメディアも関心がまわらないのではないかと思う
— たんぽぽ (@pissenlit_10) July 30, 2022
地方メディアでややマイナーとはいえ
家族・ジェンダー問題まで言及が
およんで、この問題の専門家に
まともな意見を聞いていることが、
わたしにはむしろ意外でした。