参院選自民大敗

自民と公明は、民主とは対照的で、負けに負けたという感じです。
自民党は、いつのまにかの目標議席になっていた、40にも届かず、
37議席と、過去最低(1989年)の36議席に、あと1のところまで迫っています。

勝敗に大きく影響した１人区も、6勝23敗と大きく負け越しで、
1989年の3勝23敗につぐ、２番目の大敗です。
事前の調査で、自民が有利とされた4選挙区のほかは、
福井と鹿児島で、どうにかこうにか競り勝っただけでした。
１人区で自民が負け越したのは、じつは過去最低の89年だけだったので、
２度目の負け越しであり、まさに歴史的大敗です。（目が潤んでます）

公明党も、選挙区で2勝3敗となり、比例と合わせて
9議席しか取れず、これまた過去最低となりました。
選挙区で公認候補が落選したのも、1989年以来18年ぶりのことで、
創価学会の組織力で、確実に当選するという「神話」も、崩れたことになります。

　
これまた、すでにあちこちで、話題になっていますが、
安倍晋三首相は、かかる参院選大敗もものともせず（？）、続投の決意です。
「＜参院選後初閣議＞首相が続投意思を改めて表明」
「安倍首相は参院選後も続投表明、先行きに懸念の声」

なんでも選挙で負けても、国造り（「国創り」？（笑））のために、
「責任」を果たさなければならないのだそうです。
「安倍首相「国造りに責任果たす」＝自民内に退陣論」

選挙で負けたのですから、国民から信任されていないとして退陣するのが、
こういうときの「責任」だと、わたしは思うのですが、
このあたりの批判は、みなさまのほうがお得意だと思うので、
たくさんはコメントしないことにします。
（漢字２字の「責任」が退陣で、漢字１字の「責任」だと続投なのかも。（笑））

このあたり、じつは適切な後継者がいないからとも、言われていますが。
「本命麻生、対抗福田　動き出した「ポスト安倍」」


ところで、島根選挙区で、自民の候補者が落選しましたが、
参院のドン、青木幹雄氏が、ものすごく怒るだろうと思ったのですが、
それどころではなくなっているみたいです。
「＜参院選＞自民津島派壊滅状態　１人区で全員落選」
「青木幹雄参院議員会長を辞任「責任の重さ痛感」」

青木の属する津島派は、これまでは参院で、自民党内の第１派閥で、
それゆえ青木氏は、参院であのように力があったのでした。
ところが、今度の参院選では、15人中2人しか当選せず、壊滅的となりました。
片山虎之助と、景山俊太郎（島根）が落選したのも響きました。
それで、党内の勢力をきゅうに失ない、官邸とやり合えなくなったようです。

かわって、参院の第１派閥となったのが、アベの属する町村派です。
15人中8人当選と後退はしましたが、衆参合わせて第1派閥となったのです。
世耕弘成や山本一太、衛藤晟一（造反復党組）や丸川珠代など、
自分のお仲間や引き抜きが、わりあい当選して残ったことや、
参院とのねじれはなくなり、自分の派閥が安定したことも、
安倍続投の背景になっているようです。
「安倍シンパは健闘＝「敗因は抵抗勢力」と恨み節も−参院選」

Comments

公明の組織力が生かされなかったというのもかなり意外な結果になったことと思います。内部に揺れがあるのでしょうか。

Posted by べるの at 2007年08月01日 05:50

今回の公明党の比例の得票は、776万票でしたが、
01年の819万票、04年の862万票から、だいぶ減らしていますね。
やはり、安倍内閣への不満から、組織や学会員の動きが、
いつもより、鈍ったのかもしれないです。
（自民党が余裕がなくて、票を回してくれなかったのもあるんでしょうけど。）

それでも、比例区の個人名の得票上位５位を、
公明党が独占するという、堅実ぶりは発揮しているんだけどね．．．

Posted by たんぽぽ at 2007年08月02日 00:52

公明党ですが、組織統制が随分緩んでいますよ。

比例区の個人名の票がそうはいっても激減しています。

これは大変な事態です。

Posted by さとうしゅういち at 2007年08月02日 23:25

さとうしゅういちさま、こんにちは。
コメントありがとうございます。

ああ、やはりというか、個人名の得票も減ってはいるのですね．．．

Posted by たんぽぽ at 2007年08月03日 01:16