2024年08月21日

toujyouka016.jpg 自民党総裁選・選択的夫婦別姓のスタンス

自民党総裁選はやはりマスコミや世論では
話題になっているようです。

出馬する候補者たちの選択的夫婦別姓と
同性結婚のスタンスがしめされています。
朝日新聞社と東京大学・谷口将紀研究室の
共同調査を利用したものです。

「夫婦別姓の賛否、割れる自民議員 総裁選前に朝日・東大調査で分析」

 


国政選挙のあった2014年、2017年、2021年の
各候補者の回答の推移がしめされています。



選択的夫婦別姓ですが、2014年から一貫して、
「1. 賛成」と回答しているのは
野田聖子ひとりだけです。
このあたりは揺るぎないものがあると思います。

河野太郎は2017年は「2. どちらかと
いえば賛成」でしたが、2021年は「1. 賛成」と
回答していて、賛成の度合いを高めています。

石破茂は最後の2021年に「2. どちらかと
いえば賛成」で、賛成側に入ってきています。
2021年の回答では、この3人が
真ん中より賛成寄りになっています。


やや意外だったのは、2017年に高市早苗は、
「3. どちらとも言えない」と
回答していることです。
2014年と2021年は反対寄りの回答です。

高市早苗は選択的夫婦別姓には反対で、
つねづね反対の趣旨の主張をしています。
2017年のときは世論の動向を見て
反対と明言するとはばられそうだと思って、
中立と回答したのかもしれないです。

内心では選択的夫婦別姓に反対なのに、
世論をうかがって「中立」と回答する
自民党の候補者は、少なくないです。

高市早苗の場合、選択的夫婦別姓には
断固反対ということは、選択的夫婦別姓に
関心のあるかたや、支持層のあいだでは、
よく知られていると思います。
2017年の時点で、すでに隠すことでは
ないような気もします。


図には「有権者平均」もしめされています。
2014年、2017年は、中立の3に近く、
3年間での変化はほとんどないです。

2021年には2に近くなり、4年間で
選択的夫婦別姓に対する理解が
進んだことをしめしていると思います。
これは夫婦別姓訴訟や、全国陳情アクションの
活動などが影響したと思われます。


「自民党平均」もしめされています。
2014年はほぼ4で、自民党内では
反対の論調が優勢だったと言えます。
その後しだいに賛成側にシフトして、
2021年には3に近くなっています。

自民党内でもまがりなりにも、
選択的夫婦別姓に対する理解が
進んだということかもしれないです。
あるいは前述のように、反対していることを
隠すために「中立」と回答する候補者が増えた、
ということかもしれないです。

自民党平均が賛成側にシフトしている
といっても、有権者平均とくらべたら
依然として反対寄りではあります。

posted by たんぽぽ at 22:25 | Comment(2) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
非共存派は、強制的夫婦同姓を維持するために小林を推したのではないでしょうか。
Posted by イト at 2024年08月28日 22:54
自民党の中でも「あっち」よりの
人たちが、「自分たちにとって
期待できる」と、小林鷹之に対して
思ったことはたしかだろうと思います。

その「期待できる」ことの中に、
選択的夫婦別姓に反対も
入っているだろうと思います。
Posted by たんぽぽ at 2024年08月31日 13:41
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