2024年11月09日

toujyouka016.jpg 女性差別撤廃委員会・日本審査

10月29日に国連・女性差別撤廃委員会
(CEDAW)の日本審査がありました。
選択的夫婦別姓についても言及があります。

「国連女性差別撤廃委、日本に夫婦別姓の導入を勧告 皇室典範の改正も」
「日本に選択的夫婦別姓の導入を勧告 国連女性差別撤廃委が最終見解」
「“夫婦同姓”定めた民法 日本政府に改正求める勧告 国連委員会」
「選択的夫婦別姓の導入「政府はすみやかに対応を」 国連委員会の勧告を受け市民団体代表らが記者会見」
「動かぬ日本に業を煮やした国連・差別撤廃委員会 選択的夫婦別姓、4度目の勧告で求めた「2年以内の行動」」

 
前回2016年の勧告以来、選択的夫婦別姓に
関して、日本はなにもしていないです。
この点についても、女性差別撤廃委員は
明確に指摘しています。

日本審査についてのくわしい状況は
こちらのスレッドをご覧になるといいでしょう。


国連広報部の発表した、女性差別撤廃条約の
各国審査の要約はこちらです。
日本は2段落の記述のうち半分の1段落が
選択的夫婦別姓を導入しろ、
という内容にあてられています。



今回の日本審査で特筆することは、
「2年以内に選択的夫婦別姓を実現し、
それを書面でCEDAWに報告しろ」です。
とうとうはっきりと期限を切られました。


わたしの予想では、日本が2年以内に
選択的夫婦別姓を実現させて、
それを報告することは無理だと思います。
2年後もおそらくいまとなにも変わらず、
「なんの進展もない」ままだと思います。


現状は、自民・公明が与党とはいえ、
衆議院では過半数割れしています。
それゆえ選択的夫婦別姓法案が衆議院で
可決する可能性なら、多少あると思います。

それでも参議院では、自民・公明の
与党が過半数をゆうに超えますから、
選択的夫婦別姓法案は否決されるでしょう。

来年2025年の参院選で、自民・公明の与党が
過半数割れするかどうかは微妙です。
政治情勢が変化して、自民・公明政権が
安定している可能性もあります。

政権与党の批判的状況は続いたとしても、
自民・公明両党で過半数割れするほど
選挙で負けるとはかぎらないです。
与党の議席は減っても過半数を
維持することもありえるでしょう。


2年後、選択的夫婦別姓について
なんの進展もなかったとして、
日本政府はどう回答するのかと思います。
いつもと同じような「選択的夫婦別姓を
導入しなくてよい理由」を回答するでしょうか?

今回の日本審査では、日本政府の「言いわけ」は
ことごとく反論されました。
そんなことにおかまいなしに、
日本政府サイドは同じような回答を
繰り返す可能性はあります。


あるいは回答義務があることを、
日本政府は無視するかもしれないです。

選択的夫婦別姓の進捗について報告を
求めるCEDAWからの文書を、
日本の外務省が黙殺していたことがありました。
2年後も日本政府サイドは、同じような
ことをする可能性も考えられます。

「女子差別撤廃委員会の文書を放置」


女性差別撤廃条約を遵守しよう、
そのために選択的夫婦別姓を実現しよう、
という意識が、日本社会の全体に
そもそもとぼしいように思います。

いかに権威ある国際機関といえども、
勧告は「ただ言っただけ」ともいえます。
実行的な制裁がないので、無視を続けても
どうということはないという意識が、
日本社会にはあるのではないかと思います。

posted by たんぽぽ at 19:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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