選択的夫婦別姓が実現しない、というか、
法制審議会の法案が国会に提出されないのも、
自民党(与党)の「事前審査」のせいです。
事前審査の段階で、自民党の反対派
(非共存派)議員が猛烈な抵抗をして、
法案提出をつぶすということです。
まったく議事録が公開されない自民党の部会内を全会一致で通さねばならず、宗教右派と癒着した一部の強行反対議員が選択的夫婦別姓を阻んできました。
— 井田奈穂|一般社団法人あすには代表理事|ライター (@nana77rey1) November 29, 2024
その構図が、民意で変わりました㊗️
密室の裏取引で政治は決まってきた…与党の「事前審査」重視をやめ、熟議と公開」実現を https://t.co/mcimIdLtR7
選択的夫婦別姓の反対派(非共存派)の
主張なんて破綻しているのは
言うまでもないことだと思います。
それは自民党の反対派(非共存派)議員も同様です。
過去に選択的夫婦別姓法案が、
自民党の事前審査で議論されたことが、
マスコミで報道されたことがありました。
そのときのようすを、わたしは少し書いています。
「自民党法務部会の実態」
「2004年の法務部会(1)」
そこでの、別姓反対派議員たちの態度が、
まことに百家争鳴というか、じつにすさまじいのです。
景気が悪いのに、こんなくだらないことで時間をかけるなと、
地元の支持者から言われているからと、会議をやめたがるのとか、
国柄を変える大問題だと大騒ぎしたりとか、そんな調子です。
いやいや、こんなのはまだおだやかなほうです。
「これが議論か?」と言いたくなるような、
ケンカ腰の反対派議員もいるから、いやになってしまいます。
たとえば、賛成派議員の欠席が多いときに、
「みなさん忙しいから...」と、賛成派のひとりが弁明すると、
「じゃあ、反対派はひまだというのか?」などと、
言いがかりをつけてくれたりします。
さらには「(賛成派の)だれが何を言うか、もう顔を見ただけでわかる。」と
一喝して一同をだまらせるとか、もっとひどいのになると
「オレの目の黒いうちは、別姓など絶対に許さない」などと、
ストレートに言ってのけたりとか、むきだしの敵対心を
隠そうともしないのもいるくらいです。
反対派の「おたけび」のひとつで、なんと言っても強烈なのが、
「国家解体運動の一環だ。一部マニアだけで議論してほしい」です。
これを言ったのは、大前繁雄氏のようです。
なんでも、選択別姓は、「国家解体運動」だそうですよ。
反対論者に典型的な、「家庭崩壊」を通りこして、
とうとうここまで来たか、という感じです。
「マニア」などとも言っていますが、いったいだれのことなのでしょう?
反対論者たちが、あまりにヒステリックなので、
「そこまで反対というなら対案を示してほしい」という意見が、
ついに推進派議員の中から出たのでした。
そうすると、「対案はボクの心の中にある」などという発言が、
反対派議員の中から飛び出したりもしています。
(確証はないですが、保坂三蔵氏の発言と言われている。)
http://www.cafeglobe.com/news/politics/po20040319.html
ほかにも、推進派議員がしゃべろうとすると、
やじを飛ばして妨害をしたり、「選択別姓を認めると少子化が進む」なんて、
とんちんかんなことを言う人もいます。
そうかと思うと、これとは別方向の「夫婦別姓を望む女は
子どもを産まなくていい」などと吐く、冷酷非情な反対派もいます。
保坂三蔵氏のように、「参院選挙後に仕切り直しすべきだ」と、
先送りでうやむやにしようとする反対派も、いつものようにいました。
「いままで13回議論した。 先送りはしないでほしい」と
野田聖子氏が言うのですが、「憲法改正は議論に入るのに
50年かかった」などと来たものです。
最後のとどめを刺すように、中川昭一氏が部会に乗り込んで来ました。
そして、なんと、「どっちを向いて議論をしてるんだ!
なぜこの期におよんで法案を出そうというのか!」と、
どやしつけてくれたのでした。(『AERA』06年11月13日号による。)
前のエントリでお話したように、
自民党(与党)の事前審査は、議事録が残らないです。
「密室の会合」と同じなので、
反対派(非共存派)議員たちはこのような
あきれはてるばかりの高圧的な態度に
出られるのだと思います。
通常の議論の場だと、選択的夫婦別姓を
もとめるかたたちが有利に展開します。
反対派(非共存派)の主張は、そのほとんどが
根拠にとぼしい「妄想」レベルだからです。
自民党の事前審査は、反対派(非共存派)のほうが
立場が強い特殊な場となっています。
それで自分たちに「地の利」があることを背景に、
力押しができるということもあります。
自民党(与党)の事前審査は
「原則として全会一致」「事前審査で決定した
法案には党議拘束がかかる」など、
反対派(非共存派)にとって有利な仕組みが
ほかにもたくさんあります。
「全会一致」が必要ですから、
反対派(非共存派)議員がひとりでも
反対を貫けば、選択的夫婦別姓法案は
提出されないことになります。
「選択的夫婦別姓に反対」という決定には
党議拘束がかかりますから、自民党の議員は
全員、国会の採決で選択的夫婦別姓に
反対の票を入れることになります。
このように自民党(与党)の事前審査は、
まさに選択的夫婦別姓法案がつぶされる
直接的な現場であり、かつ大きな役割を
になっていることがわかります。
選択的夫婦別姓の実現という観点からも、
自民党(与党)の事前審査について、
もっと問題にする必要はあると思います。
狂信者のたわごとです。
それは国会議員でも同じと言うことです。
議員のほうが遠慮がないかもしれないです。