2025年10月11日

toujyouka016.jpg 結婚改姓に関する意識と困りごとの調査

株式会社博報堂が「結婚による名字の変更に関する
意識・困りごと調査」という、結婚と苗字の
問題に関する調査を行なっています。

「博報堂キャリジョ研プラス
「結婚による名字の変更に関する意識・困りごと調査」」


 
対象は20代から50代までの就業中の既婚女性です。
「就業中」というのは年収200万円以上としています。
学生と専業主婦のかたは対象に入っていないです。



自分が結婚改姓したかどうかですが、
93.6%が自分が改姓したと答えています。
ここでもほとんどのケースにおいて
女性が改姓していて、「女性が改姓するのが
あたりまえ」という現実をしめされます。
結婚相手が改姓したかたは4.7%で、事実婚は1.7%です。



厚生労働省の「人口動態統計」は、
事実婚のかたはカウントしていないです。
なので博報堂の調査で、事実婚のかたをのぞいて
女性が改姓した割合を計算すると95.2%です。

人口動態統計によると2023年は、
女性の改姓した割合は94.5%です。
なので、就業中の既婚女性にかぎっても(といっても
この条件ではあまりしぼられないでしょうが)
全体とくらべて女性の改姓率は
あまり変わらないと言えます。

「ほとんど増えない妻の苗字を選ぶ結婚」


この調査では、結婚改姓によってなんらかの
不便、不都合、不利益はあったかと訊いています。
「非常に」と「やや」を合わせて、
54.4%のかたが不便を感じたと答えています。



半数以上の女性が改姓に不便を感じていますから、
やはり改姓の負担は大きいと言わざるをえないです。


博報堂の調査では、仕事が自分の生活にとって
重要性が高いかどうかで、区分した集計もしています。
「かなり」と「それなりに」を
合わせた仕事の重要性が高いかたは、
6割が改姓の不便があったと感じています。

重要性が高くないと答えたかたで、
改姓の不便があったかたは4-5割程度です。
よって仕事を持っていると、苗字が変わることの
不利益や負担が大きくなると言えます。


自分の生活にとって仕事の重要性が
高くないかたでも、4割以上のかたが、
改姓で不便はあったと感じています。
これはじゅうぶん高い割合であると言えます。

つまり暮らしにおける仕事の重要性に
かかわりなく、結婚改姓は不便や不利益を
ともなう、ということになります。

仕事は自分の暮らしにおける重要性が
高くなくても、結婚改姓に不利益は大きい、
重要性が高ければなおさら結婚改姓は
不利益は大きくなる、ということになるでしょう。

posted by たんぽぽ at 17:38 | Comment(4) | TrackBack(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
普通に考えたらわかるのに非共存派はなぜ過小評価するのでしょうか
Posted by イト at 2025年10月12日 00:42
反対派(非共存派)は、自分が差別していると
思いたくないからでしょう。

差別している人ほど、差別はないと言いたがる
ということです。
Posted by たんぽぽ at 2025年10月12日 19:25
選択的夫婦別姓は、改正が面倒な人の解決手段になりますよね?
Posted by ガンバ at 2025年10月12日 21:07
ガンバさん

選択的夫婦別姓の実現は結婚改姓が
負担だというかたの解決に、もちろんなります。

反対派(非共存派)はそれを認めたくないので、
ひたすら否認することになります。
Posted by たんぽぽ at 2025年10月13日 17:00
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