2008年05月08日

toujyouka016.jpg ベアテ来日

すでにすぎてしまったけれど、先日の憲法記念日に、
ベアテ・シロタ・ゴードン氏が、日本に来られていましたよ。
ことしで84歳、東京と大阪で講演したのですが、すごいお元気です。
「憲法草案にかかわったGHQ元スタッフ・ベアテさん、あす記念日に」
「元GHQ、ゴードンさん来日 憲法起草の歴史的証言を聞く−−来月6日」

幕張メッセで、5月4日-5日に開かれた、
「9条世界会議」にも参加して、講演をなさっていましたよ。
http://www.whynot9.jp/program/
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第2部 「戦争のない世界をつくる」 午後4時から
■世界から
エマニュエル・ボンバンデ (ガーナ/西アフリカ平和構築ネットワーク)
ベアテ・シロタ・ゴードン (アメリカ/元GHQ日本国憲法起草者)
李 錫兌(イ・ソクテ) (韓国/弁護士、人権活動家)
カルロス・バルガス (コスタリカ/国際反核法律家協会副会長)
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ところで、ベアテ・シロタ・ゴードン氏が
なにものかご存知ないかたも、いらっしゃるのかな?
GHQ民政局のスタッフで、日本国憲法の制定にかかわったかたです。
明確な男女平等規定である、24条のもとの条文を作ったのでした。
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/sirotakouennkai.htm

去年の憲法記念日は、わたしは、なにを書いたかなと思って
ログを見たら、10日近くすぎてから(笑)、こんなことを書いていました。
最後の2段落で、24条とゴードン氏のことですね。
(リンクは、すでに切れていました、残念。)
http://taraxacum.seesaa.net/article/41561887.html
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日本国憲法に24条があるのは、GHQ民政局の
最年少メンバーだった、ベアテ・シロタ・ゴードン氏によります。
日本での生活経験のある彼女は、妻は「無能力者」で、
夫の許可なしに財産管理ができないとされるなど、
日本女性の置かれた、悲惨な状況を知っていました。
http://www3.starcat.ne.jp/~nisak/kenpou.html

それで、日本側の抵抗を押し切って、女性の地位の改善のために、
いまの14条、24条のもととなる条項を、起草したのでした。
かくして、本国アメリカにもないような、はっきりとした、
男女平等規定のある憲法を、世界に先駆けて、日本は持つことになりました。
(あまり知る人のいない、日本国憲法の画期的な部分...)
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posted by たんぽぽ at 22:19 | Comment(4) | TrackBack(0) | 人物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
こんにちは…こちらにもコメントをば。

ベアテさんのことは…政治経済だったか、何だったか、社会系の教科の資料集で読んだのが最初でした。未だに言論の場に現役でいらっしゃるんですよね。
知が啓けてくるにつれて、見えてくる課題も増えてくるものですから…なかなか「退けない」という思いがあるのかもしれないなぁ、とちょっと思ったりしました。
Posted by 七重 at 2008年05月09日 13:54
ベアテさんのことは、大塚英志『「彼女たち」の連合赤軍』を読んで知りました。
彼女に影響を与えた人として、ベアテさんが幼少の頃、家政婦としてつとめていた若い日本女性が出てくるのですね。ベアテさんにとっては子守になってくれた人だったのかな。
戦後に現出する解放された女性の生活様式の萌芽が戦前の大衆社会にあったことを、私はそれを読んではじめて知りました。
戦後民主主義は戦前の日本と断絶しているわけではないのでしょうね。
Posted by nessko at 2008年05月09日 18:28
ベアテさんの父君、レオ・シロタはクラシック音楽ファンの間では知れた名前なので、以前から知っていましたが、ベアテさんを知ったのはブログを始めてから、っていうか昨年の憲法記念日の頃ですね。

ふだん護憲派を斜に構えて見ておられるたんぽぽさんのブログにベアテさんの名前が出てきたのに、おっ、と思った今日この頃です。
Posted by kojitaken at 2008年05月09日 22:37
七重さま、nesskoさま、kojitakenさま
コメントありがとうございます。
(nesskoさまは、前にもコメントをくださったこと、あったかな?)

わたしが、ベアテさんのことを知ったのは、
ご想像の通り(?)、民法改正問題に、かかわっているときでした。
でも、2004年に、憲法改正が話題になったときは、
すでに知っていたように思います。
(学校では、ぜんぜん習わなかったです。
いや、忘れちゃっただけかもしれないけど。(苦笑))


>未だに言論の場に現役でいらっしゃるんですよね。
(七重さま)

わたしも、記事を見てびっくりしちゃいましたよ。
国内で言論活動やっているだけでもすごいのに、
外国旅行なんて、それだけで負担がかかると思うんだけど...
難無くこなしているって感じですからね...


>戦後民主主義は戦前の日本と断絶しているわけではないのでしょうね。
(nesskoさま)

GHQの戦後改革も、つまるところは、
日本に従来からあった思想を、もとにしているらしいですね。
急速にクローズアップされた、というだけで、
一部で思われているように(?)なにもないところから、
とつぜん作られたのではない、ということですね。
(当然と言えば、当然だけど...)


>ベアテさんの父君、レオ・シロタ
(kojitakenさま)

その娘さんが、GHQのメンバーで、
憲法の起草にかかわったって、意外だったでしょ?
日本で暮らしたことがあるというので、「シロタ」というのは、
日系の名前かと思ったら、そうじゃなかったのね。
(「日本の男女平等も、ユダヤの陰謀だ〜」というかたは、
いまのところ、いらっしゃらないようだけど。(笑))

>ふだん護憲派を斜に構えて見ておられるたんぽぽさん

言われちゃいましたね。(苦笑)
24条や14条からみだと、わたしは反応してしまいます。
(ああ、あと41条も、かな...?)
Posted by たんぽぽ at 2008年05月10日 23:54

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