2008年12月20日

toujyouka016.jpg コシミズ・荒田対談

こちらのコメント欄で、話題になった(紛糾した)けれど、
常温核融合の実験に「成功」した、というお話があります。
荒田吉明氏という先生が、大阪大学で公開実験していました。
「常温核融合の公開実験に成功、どこでって、阪大で!」
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1211901606

常温核融合の研究は、日本でプロジェクトが打ち切られて10年になります。
いまだに、この研究をしているかたがいるのが、おどろきですが、
このお話を聞いたとき、わたしは、「またか」と思いましたよ。
ほかにも、おなじように思ったかたは、多いみたいです。
マスコミも、ほかの研究者も、ぜんぜん興味を持たないですし、
今回もおそらく、なにかのまちがいだと思います。

 
核反応が起きれば、運動量が保存されるよう、
ガンマ線が出るはずですが、ぜんぜん出ていないみたいです。
放射線の出ない反応を考えているようですが、
出ていないことを検証するべく、放射線の検出装置を
ぜんぜん置いていないので、すでにあやしくなってきます。
([2008年12月20日 22:56]のコメントにもとづいて書き直しました。
さつきさま、まことにありがとうございます。)

得られたと言われているのは、ヘリウム4ですが、
これは天然にもごくわずかに存在しますし、
鉱物やミネラルウォーターにも溶け込んでいます。
また、天然ガスとともに、たくさん産出もされます。
さしずめ、天然のヘリウムガスを、検出したのかもしれないです。


それよりもすごいのは、この常温核融合の実験のことで、
荒田吉明先生は、リチャード・コシミズと、対談していることです(!)。
このときのビデオがあるのですが、なかなかすさまじいですよ。
いきなり日の丸&君が代が出て来て、「もうなんなのよー」ですよ。
http://video.google.com/videoplay?docid=-1198911172610409375

コシミズは、石油などのエネルギー資源の分布が、
偏っているから戦争が絶えなかった、なんて言っています。
「具体例」として、アメリカ合衆国のアフガニスタン攻撃や、
イラク戦争を、「資源獲得の戦争」と位置付けています。

それで、だれもが公平に利用できるエネルギーが実現しそうで、
それが「常温核融合」で、日本人がその研究でもって、
世界中の戦争を終わらせ平和な時代に導く、とかなんとか言っています。
ここにいたっては、『アインシュタインの予言』を思わせます。(笑)

ようするに、科学と国際情勢にうとい、反戦・護憲派や、
民族派や、反米ポピュリストに受けそうなんだけど、
(そして、「政治批判ブログ」を書いている人に多いタイプだけれど)、
これも一種の「左右共闘国民戦線」と言えそうです。


なぜにこのような対談が、実現したのかというと、
荒田吉明氏のお弟子さんが、常温核融合研究を評価している、
コシミズのサイトを見つけたので、連絡をしたのでした。
それで、荒田吉明氏とコシミズ氏は、お近づきになっています。

荒田吉明先生は、研究費が集まらなくて困窮しているので、
コシミズの独立党が寄付を集めましょう、というお話になっています。
その寄付金は、順調に集まっているみたいですよ。

posted by たんぽぽ at 14:50 | Comment(4) | TrackBack(0) | 疑似科学(にせ科学) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
たんぽぽさん、
先日は、コメントしたままアフターケアをせずにご迷惑をおかけしました。誤解が生じるといけないので、出張先からコメントします。

>核反応が起きれば、メガ電子ボルト単位のエネルギーが出て来ます。
>全部熱になれば、実験室が吹き飛びそうですが、
>そうなってないようなので、放射線も出ているはずです。

1eV ≒1.60×10^-19 J、つまり、10MeV でも1ccのお湯を湧かすこともできません。これは、原子核や素粒子の持つエネルギーの単位なので、日常的なエネルギーの単位としては用いない方がいいですね。

件のkikukogのコメント欄では、私も幾つかコメント、というより質問をしていますが(#45、#645)、たぶん、次のような理解で良いと思います。

通常、核反応の生成物が二つの粒子である場合には、その二つの粒子が互いに反対方向に運動して系の運動量が保存されますが、荒田さんが想定した
D+D → He(4) ----- 1)
の反応では、He(4)の運動量を相殺するように、反対方向にγ線が放射される筈です(質量欠損から計算すると、合計のエネルギーは22.8 MeV)。
例えば、太陽内で起こっている反応の一つとして知られている
D+ p → He(3) + γ ----- 2)
などがそうです。
ところが、歴代の常温固体核融合実験ではγ線の放射が認められなかったので、高橋さんは
2D + 2D → He(4) + He(4) ------ 3)
のように、1)式の反応が対になったものを考え出されたようです。
荒田さんの実験でもこの反応を仮定して、中性子線もγ線も出ないことを説明しようとしているのだと思います。
これは、先行実験をご都合主義で解釈しただけですから、実際には何が起こっているのかわかりません。そうした場合、新たな実験で何が起こるか、どんな危険があるかわからないので、放射線の測定など万全の態勢を敷く筈です。
ところが、そうした準備がなかった。
検出されたのがHe(3)ではなく、天然にありふれたHe(4)だったこととあわせて、私が疑問に感じている点です。
ちなみに、 He(4)は、花崗岩などに含まれるウランやトリウムの放射壊変によって生じるα線(He(4)の原子核)から、日々多量に生み出されています。
応援団はさかんに「追試が成功した」と宣伝していますが、追試というのは通常は、第三者が行なうものですよね。

>ようするに、科学と国際情勢にうとい、反戦・護憲派や、
>民族派や、反米ポピュリストに受けそうなんだけど、

これでも、私も「反戦・護憲派」のつもりなんですが・・・
政治と経済にうといのは確かです(汗)。
Posted by さつき at 2008年12月20日 22:56
大欲は無欲に似たり と言いますから,さすがに鯛を得るために小海老は差し上げているようですな(^o^)/
Posted by アルバイシンの丘 at 2008年12月21日 12:39
さつきさま、こんにちは。

>出張先からコメントします。

ていねいなコメント、まことにありがとうございます。
お忙しい中、くわしく解説してくださって恐縮です。


>10MeV でも1ccのお湯を湧かすこともできません。

おっと、そうでしたのね。
ふつうの化学反応と比べて、破格にエネルギーの出入りが大きいので、
すごく熱くなるのかと思っていました。

>たぶん、次のような理解で良いと思います。

核反応のところの解説も、ありがとうございます。
エントリ本文は、書き直すことにします。

>2D + 2D → He(4) + He(4) ------ 3)

これ、4原子の反応ですよね。
3原子でも、2原子とくらべると、格段に起きにくいのに、
4原子反応なんて、なおさら起きないように思いますが。
(それとも、2原子反応ふたつで、うまいことガンマ線が
相殺されるということなのかな?)

いずれにしても、こういう反応がありえるなら、
恒星の中で起きてもよさそうに思います。


>そうした場合、新たな実験で何が起こるか、
>どんな危険があるかわからないので、放射線の測定など万全の態勢を敷く筈です。
>ところが、そうした準備がなかった。

そうそう、そこが、すごくあやしいの。
『kikulog』のコメント欄にいらした、
公開実験を見て来たという、ビリーバーのかたも、
放射線の検出器がないことを、しきりにごまかしていましたね。
(ガンマ線の測定がそんなに大事なのか?って、ちょっとキレてもいた。)

>He(4)は、花崗岩などに含まれるウランやトリウムの
>放射壊変によって生じるα線(He(4)の原子核)から、日々多量に生み出されています。
>応援団はさかんに「追試が成功した」と宣伝していますが、

天然に生じるヘリウムを観測しているだけなら、
この実験は何度でも「成功」しそうですね。(苦笑)
Posted by たんぽぽ at 2008年12月21日 15:44
さつきさま(前の続き)

>これでも、私も「反戦・護憲派」のつもりなんですが・・・
>政治と経済にうといのは確かです(汗)。

でも、科学にはぜんぜんうとくないですよ。

『kikulog』にも、反戦・護憲派は結構いらっしゃるみたいだけど、
(そこにコメントするくらいだから)当然、引っ掛かっていないです。

...というか、「自分だけはだいじょうぶ」とか、
自分はあてはまらないと、思っているかたのほうが、
むしろアブナイと、おっしゃるかたもいるけれど。
http://gallerytondemo.blog.shinobi.jp/Entry/78/



アルバイシンの丘さま、
コメント、どうもありがとうです。

ご覧になりましたね、あの「会計報告」。
ご本人が「受け取った」と連絡してきた、「自己申告」だけというの。(笑)

(送金をいったん打ち切って、あらためて口座を作る、
なんて言っているのが、イミシンだったりする...)
Posted by たんぽぽ at 2008年12月21日 15:47

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