早川由紀夫氏の考えに大きな問題があるのは、
前のエントリで、簡単にお話した通りです。
福島の人たちは、本来原発事故の被害者ですから、
彼らに矛先を向けるのは、傷口に塩を塗るようなものだと思います。
お門違いと言ってもいいでしょう。
早川氏のような考えが蔓延することの問題のひとつとして、
「脱原発」を標榜する人たちが、福島攻撃をしていては、
被災者と脱原発運動を分断する、というものがあります。
本来、被災者と脱原発運動は、協力する関係ですから、
脱原発運動にとって悪影響とも言えます。
参考資料:
「早川由紀夫教授ツイートの 問題について/Skeptic's Wiki」
ところが、早川由紀夫氏の信奉者たちは、
一連の不適切ツイートは、表現が過激で攻撃的だった
というだけで、内容自体は適切だと考えているようです。
つぎの「まとめ」を見ると、そうしたツイートが散見されます。
「訓告1」
彼らは福島の人たちは、本当に原発の放射線で、
他人を殺しかねないと信じているのでしょう。
それが福島の人たちに対する不当な誹謗であるとは
思っていないのだと思います。
原発の事故が起きた地にあるものは、
なんでも放射能で危険だと決めつけるのは、
ある種の「脱原発派」にありがちな考えです。
早川氏が多くの人たちから信奉されるのも、
放射線や原発に対する、かかる偏見・差別心を持った人には
耳障りがよいということなのでしょう。
ところで、早川由紀夫氏のような発言も、
「言論の自由」があるかぎり、認められるべきではないか、
したがって訓告などのかたちで圧力をかけるべきでは
ないのではないか、という意見もあるかもしれないです。
早川氏の発言はあきらかに差別的なものです。
差別発言をぶつけられた者(福島の人たち)の
尊厳を傷つけ、生活や存在を否定する内容となっています。
ことばで表現されているだけでも、暴力性があるものであり、
福島の人たちの人権を損なうものと言えます。
「言論の自由」も基本的人権のひとつですから、
その行使に当たっては、他者の人権を否定してはならないでしょう。
くだけた言いかたをすれば、「言っていいことと、
悪いことがある」ということです。
人権侵害である以上「なにがしの自由」で
正当化できるものではないことになります。
参考資料:
「差別と憎悪の発言」
あるいは、福島の人たちにも、早川氏やその信奉者たちに言い返す
「言論の自由」があるのだから、それを行使して、
反論すればよい、という意見もあるかもしれないです。
ところが、福島の人たちには、自分の生活や存在に
かかわるという現実的な背景があります。
こうした現実に直結することだからこそ、
ことばで表現されただけで、尊厳を傷つけられる
おそろしいものとなるわけです。
そして差別発言をぶつける側には、そのような脅威となる
現実が背景にあるわけではないです。
したがって、早川氏やその信奉者たちと、福島の人たちとは、
公平な言論の土俵の上に乗っていないことになります。
「福島の人たちも反論すればいい」というのは
不公平な言いぶんだと言えるでしょう。
参考資料:
「ヘイトスピーチや表現の自由に関する論考、金明秀(han_org)氏と
沼崎一郎(Ichy_Numa)氏のtweetを中心に」
それから、早川氏の一連の発言は、たしかに暴力的で
容認できるものではないけれど、大学に訴えたり、
あるいは大学が訓告を出すのはやりすぎではないか、
という意見もあるかもしれないです。
差別発言がいつまでも続けば、上述の理由で、
発言をぶつけられる人たちの心理的負担は大きくなります。
本人や信奉者たちは、自分たちは正義だと思っていますから、
言ってもおそらく無駄でしょう。
となれば所属機関に訴えるのも、むべなるかなと思います。
また、大学はこれまでに何度も、早川由紀夫氏に対して、
ツイッターの不適切発言に関して、口頭で警告してきたのでした。
たび重なる警告にもかかわらず、状況が改まらないなら、
措置がきびしくなるのも当然のことでしょう。
わたしに言わせれば、これらはやりすぎとは思わないです。
過去や現在の状況をかんがみれば、これくらいは妥当、
というか当然だと思います。



そのような誠がともなってない過激発言は人間性を薄っぺらくみせます。
だからこの先生のような目的のために「作った」差別暴言はもっと共感を持たれないでしょう。
このエントリにコメント、ありがとうございます。
>この先生は、本気で殺されると思っているならば、
「殺す」というのは、福島の農家の人たちが、
放射能で汚染された農産物を出荷することだと思います。
刃物を持つなどして襲いかかって来ることでは、
おそらくないと思うので、物理的に遠いところへ
引っ越すのは、意味がないんだろうと思いますよ。
>今の日本、とんでもない差別的な暴言を吐く人が増えてますが
そういう人は、むかしから潜在的にいたんでしょうけど、
ネットの普及で眼に見えるようになったと思います。
個人サイト、掲示板、ブログ、SNS、ツイッターと、
情報発信が、より容易にできるツールがはやるたびに、
新たにそういう人が、問題になってますしね。
>思わず本音を漏らしてしまったような浅慮な暴言は
すくなくない人の偏見と「共感」するのでしょう。
>だからこの先生のような目的のために「作った」差別暴言は
いや、結構受けていますよ。
信奉者はたくさんいらっしゃりますし。