4月25日エントリの続き。
東京圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)への
転入超過数は、近年は女性のほうが男性より多い
ということをお話してきました。
「住民基本台帳人口移動報告 2025年結果」
ここではもっと長い期間での、東京圏への
転入超過数の年次推移を見たいと思います。
内閣府の「地域の経済2020-2021」を見ると
1980年から2020年までの、ジェンダー別の
東京圏への転入超過数がしめされています。
「内閣府 地域の経済2020-2021 図表索引」
「第1-1-4図 東京圏への転入超過数の推移(男女別)」
1980年代からバブル崩壊の1992年までは、
東京圏への転入超過数は「男性>女性」でした。
男性のほうが行動の自由が
認められることの反映と思います。
娘が進学や就職のために東京へ出ていくことに
反対する親は、いまでもいるくらいです。
1980年代ならなおさらだと思います。
バブル崩壊とその後の不況の時代である、
1993-97年は、東京圏への転入超過数は
「男性<女性」となります。
転入超過数自体も男女とも減っています。
とくに男性はマイナスで、東京圏から
ほかの地方へ出ていく人のほうが
多い状況が続いていました。
ようは不況がさまざまな経済活動や
社会活動を逼塞させたということです。
「東京に出てきても仕事がない」です。
1990年代の終わりから2000年代の
終わりにかけては、東京圏への転入超過数に
ジェンダー差のない状況が続きます。
2010年以降、東京圏への転入超過数が
はっきりと「男性<女性」となり、
それが現在まで続いているということです。
2010年以降、賃金や雇用のジェンダー格差や、
地方の因襲・反動的な地域コミュニティに
不満や負担を感じる女性が目立つように
なってきたということだと思います。
2010年以前もこのような女性の不満や負担は
あったのですが、それが2010年以降、
顕著になってきた、東京圏への移住という
かたちで行動で示す女性が増えてきた、
ということだと思います。



例えば秋田県などは学力テストで上位です。
教育の重要性はよく指摘されますが、高い教育を受けても地元でそれを活かす企業(受け皿)、という視点が抜けています。
秋田県で生まれ育ち高い能力を身につけたのに、それを活かす場が少ないから東京圏に移住する。
秋田県にとっては大きな損失で、東京圏にとってはありがたいことです。
ただし、乱暴な言い方になりますがロクでもない人物でも東京圏なら、それなりに身の置き場があるという面もありますが。
これらは他の国でも同じことが言えるかもしれません。
でも、政界もメディアも教育ばかり主張して、その後の受け皿についての展望がないことは問題です。
それは国会、大手新聞社、テレビ局などの本社、多くの大企業本社が東京にあるので仕方ないんですかね。